白黒トークン列伝【第四話】苦花/Bitterblossom
白黒トークン列伝【第四話】苦花/Bitterblossom
白黒トークン列伝【第四話】苦花/Bitterblossom
苦花はとにかくモーニングタイド絵のトークンの収集が難しい。
苦花は…案外素直に強くて語るべきことが少ない。

第4話にしてようやく有名なカードの登場である。
モダンフォーマット発足当初はこのカードが使えなかったが、2014年に解禁される。
当時は禁じられた強大な闇の力が我が物になる快感に酔いしれたものである。
だが、言ってみれば苦花も神ジェイスのような「強いには強いけど値段ばっかり高くて、もう一人の禁止解除勢(※1)の方が強い」みたいな奴ではあった。

※1:この時一緒に釈放されたのがナカティルである


さて、もちろんこのカードの性能を最大限に発揮する事が出来る1番のデッキは……フェアリーである。。
2番は…昂揚である。。
3番目くらいなら、白黒トークンだとは思う。
いや、昂揚よりは上手く使えてるのかなあ。

とにかく最初に書いた通り「強くてデッキの方向性に合っているので語れる事が逆に少ない」のだが、未練ある魂よりは癖がある分語れるかも知れない。
長所と短所について分析してみよう。

【長所】無限に妖精が出てくる
突然の衰微でも来ない限りは無限に生物がわき続ける。
これは要するに2マナのPWみたいなものであり、2マナのアド装置の中では最強格の挙動だと思う。
これは除去耐性であり終わりのないディフェンスであり、小型の同盟者ギデオンである。しかも飛んでる。

【短所】ライフが減っていく、1ターンに1体しか出てこない
せっかく上記したように強さのカタマリなのに、この短所が何もかも台無しにしている。
最速3ターンで自分か相手が死ぬモダンフォーマットでは、せっかくの長所を発揮する前にゲームが終わる場合さえ多々あるのだ。


こうやって改めて分析してみると、かなり環境に合っていない感はある。
ただでさえ苦手なスケープシフト戦とかでも「ライフが18を切ってしまったせいで1ターン早く殺されてしまった!」とかが割とある。
まあ思考囲いやショックイン等でどの道18点切る事は多いけど。。

では、なぜ僕はこのカードを採用し続けているのだろう。
……ええと、ぶっちゃけ好きだからである。

というのも当然あるのだが、言い訳するとフェアデッキやシャドウには滅法強い。フェアデッキ戦はアド取り合戦みたいな所あるし。
ライフが減るから「頭蓋囲いを付けた勇者で10点パンチ」とかで逆転される可能性はあるものの、回避能力に乏しい親和とかにも割と効く。

強い部分だけ話しても良くないので「どういう時弱いか」を話しておくと、一番危険なのはトランプルや鉄葉のチャンピオンみたいな「飛行でない回避能力」だ。
トランプルでさえ「5-6体で強引にブロック」とかが通用するが、広がりゆく海からの島渡りおさかな軍団フルアタックみたいのは、防ぐ手立てがなくもっとも苦手である。もっとも、それはデッキ全体の弱点でもあるのだが。

そう、せっかくだからこの記事でついでに語ってしまうが、「突破されちゃう」というパターンこそが一見無限に相手をブロック出来るかに見える白黒トークン最大の弱点の一つであるため、一時期僕は「サイド後は苦花を崇拝2枚の機を見た援軍2枚と差し替え」というのをアグロ戦の定石にしていた。
とにかくライフが1点でも惜しかったし、崇拝は苦花を抜いてでも入れるべき無敵さに見えていたのだ。
しかし、崇拝の無敵バリアーにもいくつかの穴が存在していた。

1,無形の美徳や苦花を割ろうと相手がサイドインしたエンチャ割りで「ついでに」対処されてしまう
2,相手がゲイン対策で「とりあえず」入れた頭蓋割りで対処されてしまう
3,相手が「よくわからんけどこれかな」と入れてきた呪文貫きや残響する真実で対処されてしまう
4,群れのシャーマンなどのライフロスで普通に死ぬ
5,ウラモグが3回突進してくる
6,苦花が抜けたためトークン生成が上手くいかず、せっかく崇拝を貼ってガードするも勝ちきれず逆転されてしまう

だいたいこんなだったかな…他にも穴はあったかも。
とにかく一番ヤバいのは、対戦相手は割と高い確率で「崇拝を読めてないにも関わらず対処出来る」という事だ。
これなら、普通に打点にもなれて防御も得意なブリマーズでも入れていた方が強い。
「邪魔だけでは勝てない」という先日書いた理論の根拠をまたしても補強してしまったかも知れない。


一番最初に「素直に強い」と書いたが、上記してきたように強いながらも沢山のメリットとデメリットが併存している事が分かっていただけたかと思う。
そのためか、はたまた強さの割には値が張るからか、苦花を採用していない白黒トークンのリストも僕はいくつも見てきている(※2)。
しかしながら僕は、苦花が今までもこれからもきっと一番好きなカードの一つであり続けるだろう。

※2:特に「清浄の名誉」なんかを使う場合はかなり要らない感あるし、そうでなくても「出たターンは何もしない」のを嫌う人もいるのだろう。


それはそうと、このカードのトークンはマスターズ版の格好良くない絵の方でさえまあまあ高い。
以前「デッキ内の全トークンをシャドウボックスにする」という野望に燃えた事がちょっとだけあったのだが、苦花トークンの値段と希少性のせいで断念した部分はある。

だが、まあ断念して良かったのかも知れない。
こんなに美しいカードは刃物で切ってはいけない気もするし。

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