白黒トークン列伝【第四十四話】太陽の勇者、エルズペス/Elspeth, Sun’s Champion
白黒トークン列伝【第四十四話】太陽の勇者、エルズペス/Elspeth, Sun’s Champion
白黒トークン列伝【第四十四話】太陽の勇者、エルズペス/Elspeth, Sun’s Champion
太陽の勇者、エルズペスは……この際だから書いてしまうが、顔がちょっと野獣先輩に似ていると昔から思っていた。


「6マナのプレインズウォーカー」というフィニッシャー感のある雰囲気であり、実際に白黒トークンや青白コンのフィニッシャーである。

6マナのPWと言えば「秘宝探究者、ヴラスカ/Vraska, Relic Seeker」「炎呼び、チャンドラ/Chandra, Flamecaller」「死の宿敵、ソリン/Sorin, Grim Nemesis」などの スタン番長 ゲームを終わらせにかかる役割の存在であり、カードパワーの具現のような性能の人が多い。
その御多分に洩れず彼女もスタンダード当時からミッドレンジやコントロールの「KPゴリ押し係」の役割を一手に引き受けていた存在であり、マナコストの重い軽い抜きで考えるならトークン生成PWの最強格だ。
以下は各起動型能力の私見である。


・+1能力
なんかストームトルーパーみたいの(画像3)を3人呼び出す。
明らかに5マナの自分の-2能力だが、ガラクも5マナの時に「4マナの自分の-1能力」を+1として使っていたし、そんなもんである。

モダン世界は回避能力持ちの生物が少ないので、結構これだけでも盤面を窒息させる事が可能であり恐ろしい。
相手が飛行生物を持っていない限りは、ほとんど生物戦は支配したも同然だ。
攻撃にも当然活かせる訳であり、これを打ち続けるだけでゲームが終わる事は多い。

・-3能力
パワーが4以上の生物を破壊する。
要するにトークンデッキが苦手とする現実を砕くものとか難題の予見者とか、サイズの膨れ過ぎた部族アグロとかを一層出来る。
いつも堅実で細かい小技ばかりしている白黒トークンには珍しい、一発逆転の手段である。
撃ったあとペスが死亡する訳でもないので、これで盤面を綺麗な花火にしてから+1連打モードに移行していくのも、どの道強い。

・-7能力
自軍の全てがオーバーラン…いや、それどころかなんか離陸し始める。どういう事を表現した能力なのだろうか。
とにかくこれを起動しているからには盤面は兵士がまあまあいるだろうし、勝利は目前だ。


ご覧いただいたろうか。
とにかく「エルズペス!すごい!本当にすごいんだ!」というような性能であり、6マナPWの中では最強格だと思う(※1)。
その割に採用率は高くない。これは何故だろうか(※2)。

※1:EDHまで含めるなら僕は炎呼び、チャンドラ/Chandra, Flamecallerが一番好きだ。墓地も肥やす。
※2:青白コンでの採用率の低さの原因は簡単だ、もっと強いやつがいっぱい居るからだ。とんでもない話である。

あくまで個人的な感想だが、これは6マナという重さが関係していると思う。
6マナのカードをマナリークやリマンドされてしまうと、ちょっともうその勝負は無理くさいように思う。

あるいはアンフェアデッキ戦。
タップアウトして終えた6ターン目のあと、生存出来るだろうか?

6ターン目というのはもう「勝利を確定すべき時間」であり、本来ここでかかるべき楽曲は主題歌でも処刑用BGMでもなく、エンディングテーマなのだ。
例えば4マナの強いやつらを4ターン目に出せばそれが出来る。


まあそういうのを抜きにしてフェアデッキとの戦いだけを想定して運用する分には、単なるデラックス無敵将軍である。
ミッドレンジやアグロは圧死するに違いないし、コントロール相手でもハンデスから強引に通したり、相手の終了時に荒野の確保を打ち消させて明くる自分のターンに通すなどでやっていけば、相手は対処が不可能になり死ぬと思う。

昔見た太陽ペス採用型の白黒トークンデッキは土地が23枚とかいう、6マナのカードを使うデッキにしては一見意味不明なマナ基盤だったが、きっとこれは「戦いがグダグダの今引きバトルになった」時に流れを自分に向けるためなのだろう。


お相手はtwelve01100でお送りしました。

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