白黒トークン列伝【第二十五話】忌の一掃/Repel the Abominable
白黒トークン列伝【第二十五話】忌の一掃/Repel the Abominable
忌の一掃は美しい。


「より良い未来のために戦うのです。たとえその日を、生きてその目で見ることはできなくても。」
――聖トラフト騎士団のグレーテ

良い台詞だ、感動的だな。
しかし、このスペルは何故人間だけを守る謎パワーが発生するのか。ゲッター線の導きなのだろうか。

例えば、アジャニは白のプレインズウォーカーでありながら人間ではない種族の人物だが、もしこの場面に居合わせていたら、彼だけ神聖な防護の輝きに包まれず「だからなんで俺だけなんだよ!いい加減にしろよ!」とかなっていたのだろうか。
もっと言うなら、この時人類に加勢するためオリヴィアやウルリッチの軍勢も駆けつけていたはずだが、彼らはどういう気持ちになるだろうか。

……とか邪推していくとキリはないが、FTの感じからすると「人間だけが出来る高潔な決意の力により、瞬間的な大防御を行う」みたいな効果なのだろう。多分。


ゲーム中の性能は、要するに「回し受け」である。
人間クリーチャーからの攻撃を防げないためメインから採用するのは本当に無理だが、ぶどう弾だろうとヴァラクートだろうとマリットレイジだろうと1回だけなら完全に防ぎきる。

知名度の低さからたまに「そんなに何でも防ぐ訳あるか、インチキ効果もいい加減にしろ!」と言われてしまう事もあるが、大舞台ならジャッジ、草の根大会ならwikiを見てもらう等すれば、だいたい最終的には分かって貰える(※1)。

※1:別デッキの話にはなるが、たまに「万の眠り」でもこういう事は起こる。

ただし、いくら防いでも勝利出来る訳ではない。
僕はかつて「風景の変容を防ぎ、ライブラリ内に致死量の『山』がない」みたいな状態に持ち込みながらも、神々の憤怒の支援を受けた緑タイタンにひたすら殴られて死んだ事がある。
そうでなくても緑タイタンってトランプルあってキツいんだよな…

加えてトークンデッキは往々にして「生成」系カードと「強化」系カードのどっちが不足してもジリ貧になりがちだったりする。
サイドカードを足し過ぎて「防ぎ切ったけど、盤面には土地しかない」とかの状態にでもなろうものなら、逆転される事はよくある。

そういった事情から赤系デッキの「跳ね返す掌」が羨ましく見える時もあるが、ぶっちゃけ一長一短である。
ちなみに「安全な道/Safe Passage」や「暴動鎮圧/Riot Control」でも戦闘以外のダメージを防ぐ事が出来るが、こいつらは3マナ。だいたいは忌の一掃の方が便利な事が多いだろう。


一番の弱点はライフロスやLOを防げない事もあるが、「スケシとトロンを一度にみれない」事だ。
DJシグマさんも以前、減衰球の紹介記事だかに書いていたが、ミッドレンジは本当なら「同じカードで土地コンボ連中を全部対策したい」と思っている。
枠が用意しづらいからだ。

そのため、だいたいの人は大爆発の魔道士を採用する。
しかし白黒トークンは別に「コラコマで拾ってもう一回!」とはならないし、そもそもキルターンの遅さから「土地一個壊しても手遅れ」みたいな事もある。
枠さえ用意出来れば「忌の一掃2枚と減衰球2枚」みたいに、スケープシフトとトロン、それぞれの対策札を用意しても良いのかも知れない。
どっちも苦手なのは確かだし。

ちなみに赤が入ると血染めの月や高山の月も使える。
マルドゥ is GOD


お相手はtwelve01100でお送りしました。


【追記】
ところで、このカードはこちらの生物を狙った全体火力も防げるし、「あと1ターンあれば勝てるのに」というタイトなクリーチャー戦に普通にフォグとしてキャストしても良い。
案外使い用途が多く面白いという事も追記しておこう。
白黒トークン列伝【第二十四話】ヘリオッドの指図/Dictate of Heliod
白黒トークン列伝【第二十四話】ヘリオッドの指図/Dictate of Heliod
白黒トークン列伝【第二十四話】ヘリオッドの指図/Dictate of Heliod
ヘリオッドの指図は美しい。

なんか天野喜孝っぽい絵が良い。
ファイナルファンタジーのラスボスっていうか…比べてみたら、そこまで似てなかった(画像2)。
いや、反転すると少し似てるだろうか。ポーズは全然違うが(画像3)。


ニクスへの旅のレアであり、リミテならきっと無茶苦茶な性能なのだろう。
「なんでもフィニッシャー装置」である。

スタンダードではウルドのオベリスクという一歩間違えば上位互換になりそうな、しかも色のない置物があったため存在感を示せなかった。
wikiによるとヘリオッドの槍や凱旋の間の存在も良くなかったらしい。
マルチカラーもアリなら、お隣ブロックのRTRで集団的祝福というやべー奴もいた。

ちなみに各色のレアサイクルになっており、

白:使ってる人をあまり見ないが僕は好きだ
緑:モダンやedhでマナを伸ばしまくりたい人たち御用達である(※1)。
赤:EDHで他プレイヤー二人のコンバットの際に「スッ…」と出して人の死因を作るのが楽しい。その次が自ターンなら気分は最高だ。
青:モダンで一番お世話になってる指図サイクル。これが通ればもはや世界の時間は停止する。
黒:スタン時、ちょっと使ってる人を見た

※1:もっとも、モダンの場合はすべての可能性が「東屋のエルフ+楽園の拡散」に向けて収束していく作りになっている。妨害に激しく弱いから不安定だが。

このように「強すぎず、しかも可能性を感じる」良いレア達だ。
それにしても当時も思ったが、主神サイクルかと思いきやケイラメトラがいたり、赤の兄弟が二人で指図してたり、さっぱりまとまりがない。
双子神は取っ組み合いをしながら人類に指示を出すのが平常運転なんだろうか。


前置きが長くなったが、ゲーム中の性能としては「決戦兵器」である。
クリーチャー戦の最中に出すと、+2/+2もの大きな修正を味方全員が受けて…盲信的迫害だこれ!?

とはいえ単純比較は難しい。
指図は場に残り続ける。大袈裟な言い方をすると「踏み荒らしが場に残り続ける」って感じだろうか。
盲信的迫害と違いブロックされなかった場合も、次のターンも、更に次のターンも激しい打点を生む。

突然の衰微やコジ審も受けないし、瞬速だから除去やトークン生成手段を構えつつ打てるし、トークン生成系のPWや置物と合わさると、どこかの段階で対戦相手は対処不能になり死ぬ。
……罠橋?何かしらのコンボによる3-4ターンキル?

そこはハンデスでなんとかするしかない。
相手によっては除去やディッチャ、苦渋の破棄、神聖の力線とかも使ってなんとかかんとかするしかない。


最後にFTも紹介しよう。

「私達の戦争では、ヘリオッドは定命の者に恩恵を授けることも、助力を渋ることもありました。彼にとって、私達は遊戯のための駒に過ぎないのかしら?」
――懐疑的なポリクシュネー

神の気まぐれとはそういうものである(?)。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第二十三話】強迫/Duress
白黒トークン列伝【第二十三話】強迫/Duress
白黒トークン列伝【第二十三話】強迫/Duress
強迫は美しい(※1,2)。

※1:脅迫ではなく強迫なのだ。あくまで精神汚染による心理攻撃なのだろう。
   ……と思っていたら、辞書によると「強要する」みたいな意味もあるようだった。なんやねん。

※2:ところで、エキスパンションシンボルで言うなら圧倒的にデュエルデッキとウルザが格好良い気がする。完全に個人的な好みだが、イラストもこの2種が一番好きだ。

唯一無二の絶妙な性能であり、スタン、モダン、レガシー、デュエルコマンダー、pauperと八面六臂状態だが、モダンにおいては全盛期は欠片の双子がいたくらいまでではないだろうか。

近年でも別に弱くなっちゃいないのだが、相手がバイアルを設置して終えた後手1ターン目にキャストして「クリーチャーと土地だけ」という手札を見せられると、最高に「クソァ!」となる。
しばしばある事なので要注意だ。

このシチュエーションの場合、要するに「土地を1個倒して手札を1枚捨てて手番をパス」と同義であり、人間やブリッツ相手ならそのまま死ぬことさえある。
「でも最低限相手のデッキがわかる」と仰る向きもあるかも知れないが、人間なんかは初手から魂の洞窟や手付かずの領土で戦略をオープンしてくる事は多い。

以上のような事から強迫が1番輝くのはサイドであり、コントロールや、生物をあまり使わないタイプのコンボ相手に不公平な1:1交換を与えるのが主な仕事だ。
……なんか、スタンダードの戦略記事みたいになってきたな。


除去や打ち消しなどの妨害札を捨てて殴りぬけるか。それともフィニッシャーのPWやコンボ札をポイーするか。
白黒トークンの速さの場合はだいたい後者を選ばざるを得ないだろうが、状況を見極めて使いこなしていきたい。

裏目っても気にする事はない。どの道ハンデスは「今引き」に弱い。
そして、近代MTGはフォーマットを問わずだいたいのデッキが今引きが(昔よりは)強い。
「0.4~1ターンの間、殺されるのを防ぐ呪文」くらいに考えて運用するべきだろう(※3,4)。

※3:トークンデッキの場合「除去されて困る生物」が生物化した同盟者ギデオン程度しかないので、強迫には他デッキのような「除去をはじく」とかの役割はない。
   ……嘘ついた。自分の手札状況、相手の盤面等によっては神々の憤怒や至高の評決を捨てたりはする。
   ちなみにミッドレンジ的な打ち消しへの弱さはあるので、打ち消しをポイする事はある。

※4:実際は2ターン以上命をつなぐ結果になる場合も多々あるが、一方で楽観的過ぎると寿命を縮める結果になる事も多い。

1マナのピーピングハンデスといえば、昔のモダン(※5)ではコジレックの審問が最安定だった時代もあったが、近年では4マナ以上の強いカードがザラにあり、そういう意味では裏目らないようにサイドから運用する分には強迫の価値は高まっている可能性もあるかも知れない。
何より、丸いし。

※5:「昔のモダン」って不思議な日本語だとは思う。

そうでなくてもコントロールの手札をコジ審で覗いて「打ち消し、打ち消し、命令、神ジェイス、あとは土地」だったり「海、海、評決、神ジェイス、あとは土地」とかが見えると「えっ、これ…ジェイス間に合っちゃうじゃん」みたいになる。
こういう時悲しみを背負わないのが強迫…かに思われるが、メインでの使用感まで加味すると思考囲いかもな。。


囲いはぶっちぎりで強い。
1マナハンデスのホームラン王だと思うし「モダンの force of will」とか例える人もいるほどだ。

これは白黒トークンに投入されている場合も問題なく当てはまり、本当なら4積み不可避なのだが、苦花との噛み合いや「フェッチ→ショックイン→囲い」スタートでライフが大変な事になる事などから、僕は3枚にしている。
バーン戦などライフが危ない状況もあるので、仕方ないかと思う。
そして、そういう時に強迫なら…いや、バーン相手なら集団的蛮行のが強いのかな……自信なくなってきた。

なんにせよ、選択肢が迷うくらいあるのは良い事だ。
常日頃、コントロールやミッドレンジ、シャドウなんかの「可能性は無限大!君だけのデッキを組み立てろ!(バァァーン!(本当に無限大の可能性がある」を苦々しく見つめている側だったので、ハンデスだけでも種類があり嬉しい。

ハンデスの種類といえば、変わり種ではカラスの罪や小悪疫、脳食願望なんかもある。
案外面白いし、小悪疫ルートで攻めてく方向の研究により発展したのが「白黒ポックス」とかなんだと思う。
2マナで土地が攻めれるなんて楽しそうだ。

他にもハンデスと言えば過酷な精査、蔑み、悔恨の泣き声、酷評なんかも……
段々怪しげなやつらになってきたな。



お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第二十二話】真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor
白黒トークン列伝【第二十二話】真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor
白黒トークン列伝【第二十二話】真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor
真面目な訪問者、ソリンは美しい。
いや、何度でも言うけど、この頃はまだ美形人気キャラだったんですよ本当に。


ゲーム中の性能としては、並べ終えた後の最後の一押しをしてくれる存在。
カード名こそ馬鹿みたい(※1)だが、名実ともにイケメンである。

※1:本来「厳かな来訪者」みたいな意味で英語名はついていたのだろうが、日本語化に際し翻訳テンプレの都合でこんなんなったと言われている。
  「つらぬき丸」みたいなものだ。……違うか。

何がすごいってリンリンと無形の美徳なんかが既に場に居る場合、そいつらはソリンの+1により「飛行警戒絆魂3/2」みたいな生物になる。極限進化である。
仮にその究極トークンが2体だとして、毎ターン6点とか回復しながら、相手ライフはその分減る。
普通はメインボードから回復しまくるデッキなんてない(※2)ので、要するに相手のライフは減り続け、こっちは回復し続ける。
しかもその間ブロッカーは立ち続け、場合によっては増え続ける(※3)。

※2:最近シスターズって見ないよね。悠長だし、コンボに弱いから?
   なんか白黒トークンみたいだな。
※3:ただし、第1メインに場に出さないと「ソリンの+1でアタッカーもブロッカーも強化」とはいかなくなる。ちょっとだけ悩ましい。

仮にサイズやトークン数が伸びずビートダウン相手に防戦一方みたいな状況であっても、最終的に-6の紋章でアグロに死刑宣告を下せるので、チャンプブロックによる人死にさえ無駄にしない。名将である。
この部分は大天使の霊堂とかにも共通するが、スキあらばどっちも採用してアグロを悶死させる方向にもっていきたい。

なお、マーフォークやエルフ、ゴブリン戦辺りでは突然の回避能力付加や群れのシャーマンによるライフロス、火力呪文などで上記の計算は滅茶苦茶狂う。
悲しい話だがソリンだけに頼らずに残骸の漂着や盲信的迫害、亡霊の牢獄や単除去、機を見た援軍や集団的蛮行などの中からメタに合ったのを合わせて使用し、徹底抗戦するようにしたい。
油断すれば一瞬で死ぬのがデッキパワーが低いデッキの宿命だ。


ところで、真面目ソリンは仮に場に誰もいない所にキャストされても、-2で最低限の仕事はしてくれる(※4)。
この事からコントロール等の「クリーチャー戦にならないデッキ」相手にも(完全には)腐らず、そういう意味では機を見た援軍より大抵の場合丸いライフゲイン手段になる(※5)。

※4:4マナ払ってやるような行いではない、あくまで悪あがきだ。悪あがきにしてはちょっと強いが。
  ところで、見てるとなんかシュールでじわじわくるデザインの吸血鬼である。(画像3)彼岸島の出身者なんだろうか。

※5:もしコントロールもコンボもいない世界だったら、僕は機を見た援軍だろうが神聖な協力だろうがメインに積んでいたかも知れない。

また、同盟者ギデオンとはマナ域がだだ被りだが、構成やスロットさえ許せばどっちも積みたい。
彼も真面目ソリンと同じく「3つある能力全てがトークンデッキのためにあるみたいな性能」の人なのだ。
とはいえ、体感「ソリンのみ採用」派の方が世間には多いように見える(※6)。

※6:たまに金魚とかで見たりはするもののデータの絶対数が少ないので、僕のこういう話はだいたい「(適当)」とか「個人の見解です」レベルの話である。


そういえば、昔ちょっと気になってデッキ中の真面目ソリンをすべて君主ソリンに変えた事が一度あったのだが、当時君主ソリンのトークンも紋章も持っていなかったため気持ちがノッてこないし、対戦相手の方からは「(ソリンは)放置して良さそうだな」と分析されちゃうし、本当にその通りだったしで散々だった。
君主ソリンはドビンバーンなんですかね…

君主ソリンは君主ソリンで好きなので、なんか頑張っていつかは使ってみたいものだ。
今のルールなら当時と違い「今夜は俺とお前でダブルソリンだからな」が出来るし。
それが強いかはわからないが(※7)。

※7:-2能力を二回打つだけでも強そうに見えるが…4マナ払ってそんな事するのが今時ではスローリーなんだろうか。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【外伝】残骸の漂着/Settle the Wreckage
かつて、あの重々しき歌に送られた戦士たち。 
故国を守る誇りを厚い装甲に包んだカード達の、ここは墓場。 

いかな才能を持ち生を受けたとしても、いかに全力で物事にぶつかったとしても、いかに僥倖に恵まれたとしても、全ての者が英雄になれる訳ではない。
今回は、それぞれの理由からデッキに採用される事なく消えていった名もなき勇者達の物語を語っていく事にしよう。

【notice!】
何かしらの理由でデッキの75枚に採用されなかったカードの特集である。
これらはあくまで「僕には使いこなせなかったカード」であり、他の人が使えば問題なく強い可能性はある。
読者諸兄の中にそんなのがいるかはわからないが、白黒トークンを使う者の構築の一助になれば幸いである。

・エイヴンの思考検閲者
よく白黒トークンのサイドで見かけたが、僕には使いこなせなかった。
緑トロン戦とか、相手が揃える方がこっちが3マナ払うより早いじゃん。
スケシ相手ならそれでもとは思うが…

・マラキールの解放者、ドラーナ
絶対弱くはないのだが、調和者隊の聖騎士で十分だったりする。

・グルマグのアンコウ
白黒トークン最大の宿敵ウギンや仕組まれた爆薬への耐性がすごい反面、相手の手札で余っていたパス等の標的になりやすい。
また、ウギンが来たという事は次はカーンかウラモグが来るので、必ずしもは解決にならない。
とはいえ強いしメタによりけり。
ハンデスや単除去と相性が良いが、エンチャントやリンリンとの相性は劣悪。

・従者つきの騎士
ベナリア史やギデオンと合わせ騎士デッキが期待出来るかに見えるが、仮に騎士デッキでも回避能力の差でリンリンのが強そう…
3マナ域に模範の騎士とベナリア史がいるのもつらい。

・マルドゥの急襲指揮者
何故コストと疾駆コストが逆じゃないのか。もし3マナでダッシュ出来たら、全体除去とか色々なものへの解答になり得た。

・道の探求者
かなりデッキに噛み合っていて、コンスタントに回復をしてくれる。
ただ、押してる時しか回復してくれないチグハグさから採用には至らなかった。
機を見た援軍やソリンによる回復の方がだいたい丸い。

・発明の天使
コストが大き過ぎた。
別にガッカリするほど弱くはないし、絆魂がたまに仕事をする。
ただ、スロットがない。

・ボロスの精鋭
素のサイズがつらい。
ノーチャンスではないが…

・太陽の神、ヘリオッド
信心が集まらない

・荘厳な大天使
人々の願いを力に変換する能力や、場に出ただけで仕事をする早さ、及びニーソまでは良かったが、稲妻などで死ぬのがとにかく辛い。
打点も、考えてみれば無形の美徳とかの方が強いかも。

・徴税の大天使
この大天使は、全身が亡霊の牢獄そのものなのだ!
悪い能力ではないのでメタ次第だが、4マナ域は激戦地区だし打点が低いのは少しつらい。
状況によっては強い!でもトリシンか…

・血統の守り手
スタンダード当時からそうだったが「4マナ生物のタップ能力」というのがそもそも悠長。
しかも3点火力で死ぬ。プッシュもだ。
好きだから使いたいが活躍は難しいか…?

・血の芸術家、ズーラポートの殺し屋、ナントゥーコの鞘虫
現環境ではハスク戦略そのものが悠長過ぎる。
とはいえ、何か革新的なカードが登場すれば可能性あり。

・武器作り狂
スタンダード、モダンともに活躍を期待されていたが、本人のサイズの低さが足枷となり、あと一歩活躍には足らなかった。
ポテンシャルはあるので、アーティファクトシナジーや黄昏/払暁等を生かしたデッキが組めれば可能性あり。

・ハンウィアーの民兵隊長
4人も並んでるなら、たいていの場合特別な事はしなくても勝てる。
逆に、そこまでしても勝てないシチュエーションでは回避能力のない民兵隊長では状況を変えてはくれない事が多い。

また、デッキパワーの低さからしばしば劣勢スタートしがちな白黒トークンでは、劣勢時に弱いカードなのもつらい。
これも「黄昏/払暁がはいるデッキならワンチャン」勢。

・霊的な訪れ、反射起こし
年に1回「絶対使い方があるはずだ!」となる。
今のところ、使い方は見つかっていない。

・三つ揃いの霊魂
攻撃の手を止めてまでキャストすべきシチュエーションは少ない。
pauperなら強い。

・スラムの巧技
展開力だけならmtgの歴史の中でも類を見ない強さだが、同マナ域にギデオンとソリンがいるため、なかなか採用には至らない。
爆発力はあるが、返しに至高の評決を受けるとリソースが尽きて死ぬため、だいたいはpw安定。
pwと違い展開しか出来ないのが難しい。

・アクローマの記念碑
重すぎた。

・光輝王の昇天、空位の王座の印章
確かに別フォーマットでぶっちぎりに強いが、白黒トークンの感じではなかった。
しかもゲームスピードにあってないかも知れない。

・秘密の備蓄品
下ごしらえ無しで機能しないのは難しいように見えるし、だがフェッチや幽霊街切って生物出るのは強い気もするし。
スタンダードの時もそうだったが、とにかく人のターンに紛争しないのがつらい。
苦花より弱く見えるが、苦花より早く召喚酔いも解けるし可能性自体は感じられる。

・エレボスの指図
2体相打ちで合計4体倒せて偉い…けど、昨今ならば残骸の漂着で良い。1マナ軽いし。
せっかく5マナ払うなら、攻撃にも使えるヘリオッドの指図のが強いかも。

・名誉の記念像、信義の砂漠、静寂の神殿
一見して悪くないようにも見えたが、タップインはやはり無理だった。
とはいえ風立てや乱脈くらいの強さを見込めれば採用の可能性はある。

・ザルファーの虚空
無色土地を入れるスロットが現状確保出来ない。
仮に確保出来たとして「荒廃した湿原」が優先されるかと思われる。

・荒廃した湿原
起動の重さから考えて、だいたい大天使の霊堂でイナフ。
ただし裂け目の突破を出落ちさせる可能性が…いや、間に合わないですね。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第二十一話】清浄の名誉/Honor of the Pure
清浄の名誉は美しい。


自分はこの喧嘩でなに一つ負い目はねぇッ

その気負いッ

その自負心こそが

拳に力を呼び

勝ち目を呼ぶんだッッ


上記したような理論が全力を生む。
「傷ついた体でも勇気がわいてくる。『正しいことの白』の中におれはいるッ!」というワケである。

なお、黒の生物は自らの内なる暗黒に負い目を感じプラス修正を受けられない。
いくら心が清浄になろうと、行いが清浄になるまでは負い目はなくならないものだ。
苦花との食い合わせは絶望的である。

以上の事から不朽とは相性が良い、永遠衆とは悪い。
聖なる猫とかをなんとかして使いたくなるが…ちょっと思いつかない。

また、「心」が存在しないアーティファクト生物達もプラス修正を受けることは出来ない。
もし何かの 間違い 理由で秘密の備蓄品とかをモダンで使う際には注意したい。


普通に使うならトークンデッキに於いてはこのカードは無形の美徳より格段に弱い。
警戒が得られるというのは攻撃しつつ防御が出来るという事。ビートダウン相手なら値千金だと思う。

そのため主にこのカードは5枚目以降の無形の美徳として、あるいは「トークンでない生物」の強化のため使用される。
近代MTGの世界ではいい加減「非力」と呼ばれるサイズになり始めてきた潮の虚ろの漕ぎ手や管区の隊長なんかの"熊"連中を、まあまあ悪くないサイズに強化出来る。
乱脈な気孔もパワーアッポだ!
それと並行してトークンも強化出来るのだ。偉い(※1)。

※1:白黒トークンのトークンは、たいていの場合苦花のトークンと真面目ソリンのトークン以外は白ばっかりなのだ。リリアナやカリタスを積極的に採用すると事情は少し変わるが。

ちなみに、採用する場合は生物系カードの比率やアンセム系カードの比率を色々考える必要がある。
クリーチャーがそんなに入ってないなら無形の美徳でだいたい事足りるし、アンセム系ばかりをデッキに入れすぎると「清浄の名誉3枚が場にあったけどトークンはおらず無事死亡」とかいう状況になり得る(※2)。
そして「ニクスの星原デッキでも組んでろカス」とか煽られる(※3)。

※2:たまに僕もハンデスと無形の美徳しかないハンドをキープしてこれに近い盤面になる。
※3:実際それはそれで楽しそうではある。

どれだけのパワーが必要かと訊かれれば、必ず「もっとだ」と答えるのがトークンデッキ使いであるが、上記のような事態を回避するためにもアンセムばかりを積み過ぎず、真面目な訪問者ソリン、同盟者ギデオン、シェフェトの砂丘、盲信的迫害、喊声などの別のパワー増加手段と併用したい。


ところで、タフネスを上昇させる効果もなんかの際に使えるかも知れない。
タフネス3の生物が神々の憤怒に耐えられるようになったりする。


誰かって?

誰だろう……ベナリアの軍司令とか?


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第二十話】金輪際/Nevermore
金輪際は美しい。英語名も格好良い。

アヴァシンの法の下に、邪悪な行いそのものを封じ込める神聖呪文である。
エンチャントというカードタイプは呪い等の「とどまって効果を及ぼし続ける魔法」を意味しているが、これはその「結界」としての一面なのだろう(※1)。

※1:そういえば、中国語版MTGの「エンチャント」は「結界」と表記されている。

僕はかつてコンボデッキ向けのサイドカードとして白黒トークンに差していた事があるし、mtg wikiを見た感じでは、他にもそうしていた人はいるようだ。

白黒トークンが対策したいコンボデッキと言えば、たいていスケープシフトである(断言)。
では金輪際はスケシに通用したのかというと……

1,無形の美徳や苦花を割るためにサイドインしてきた自然の要求/Nature’s Claimなんかの類で割られる(※2)。
2,スケープシフトを封じるも、緑タイタンから腹筋ボコボコにパンチ食らって死ぬ。
3,ブリーチエムラの直撃を受ける

※2:自然のままに/Natural Stateでも割れてしまう…

選べる3種の死に方プランである。
これなら忌の一掃辺りでも入れてた方がまだ勝てるまである。


そのため、昨今では基本的に「時間稼ぎ」くらいに割り切るしかない。
無限頑強やレリカリーコンボ等、「コンボが不成立でも殴って勝つもんね」勢との戦いもキツそうだ。
ストームならもしかして…とも思うが、ゴブリントークンにギタギタにされる可能性は残されたままだ(※3)。

※3:とはいえ、他の連中よりは効くかも知れない。

ならば、相手のサイドカードを封じる方向性ならイケるかも知れない。
神々の憤怒を指定で…えっ、焼けつく双陽?アッハイ

以上の事やハンデスや幽霊街との兼ね合いも加味し、近頃では外科的摘出に軍配が上がる事が多い。
外科的の場合、相手がキャストしたりルーティングした物や、切ったフェッチも拾えて偉い事も稀によくある(※4)。

※4:そういった役目に「消えないこだま/Haunting Echoes」も僕は好きなのだが、同意して貰えた事はほとんどない。

……と、トホホな面ばかり書き連ねたが、イニストラードのトレーラームービーの金輪際の場面は、まあまあ格好良い。

https://www.youtube.com/watch?v=36KT6K2B5aQ&index=2&list=PLIpJSbdkr3A40xzfvloQigDAPh6gku-jh
http://www.nicovideo.jp/watch/sm21672474


エメリアコンかエンチャントレスを組む際に使えないものだろうか……ついに白黒トークン関係ない話になっちゃったな。。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第十九話】未練ある魂/Lingering Souls
白黒トークン列伝【第十九話】未練ある魂/Lingering Souls
白黒トークン列伝【第十九話】未練ある魂/Lingering Souls
未練ある魂はモダンの様々な瞬間と共に在る。
今までも、たぶんこれからも。


未練ある魂。
「リンリン」等の愛称で時に親しまれ時に憎まれながら、発売から6年以上経つ今なお、シャドウデッキや神ジェイスをひっぱたいたりチャンプブロックで時間を稼ぐ等の活躍を続けている。
きっと、こうしている間も世界のどこかでキャストされている事だろう。


彼は2012年2月、当時「とんでもない塩(※1)」と呼ばれた闇の隆盛で、深夜の出没の弟分のアンコモンとして生を受けた。

※1:狩り達、伝書士、サリア、墓所這い、信仰なき物あさり、ドラグスコルの隊長、墓掘りの檻などが収録された、現代の基準からすればやべーセットである。pauperの強カードまで入れれば、こんなもんじゃなく名前が挙がるだろう。
  だが当時の思案、定業、出産の殻、オパモ、教区の勇者などがひしめくスタンダードでは雑魚も良いとこだったのも事実だ。

収録後すぐ、兄を遥かに上回るトークン生成能力が評価される。
この時に前セットであるイニストラードに収録された「無形の美徳」と二人で結成したのが、のちの「白黒トークン」である。

そして同年6月のグランプリ横浜(モダン)にて、白黒トークンは「モダンなんて血編みジャンドと欠片の双子しかデッキのないフォーマット」という下馬評を覆し優勝。
決勝戦がまったくノーマークだった白黒トークンと青単フェアリーだったという結果は多くのプレイヤーを驚かせ、またモダンフォーマットの奥深さを我々プレインズウォーカー達は再確認した。

その活躍も記憶に新しい9月、今度はFNMプロモになる。
スタンダードでもエスパー型のデルバーやトークンズ、コントロールを中心に引く手あまたの状態であり、ブロック構築では「強すぎて禁止」という処分を受ける。
彼の人生の一つのピークであった。

しかし同年11月。
白黒トークンの永遠の宿敵である土地コンボ勢の筆頭、ヴァラクートが禁止解除される。
これによりモダンでの活躍こそ少し失速するものの(※2)、スタンダードではスタン落ちまで何かしらの形では存在感を発揮し続け、明くる2013年にはデュエルデッキ「ソリンvsティボルト」にプロモ絵で収録される(※3)。

※2:スケープシフトにこそ弱いものの、欠片の双子と互角に戦闘でき、フェアデッキにも強いため、まだ「虎視眈々と天下を狙う立場」くらいには白黒トークンは居た。

※3:細かい話だが、このデュエルデッキはエキスパンションシンボルが結構カッコ良い。

2014年には2月に苦花が禁止解除、5月にはモダンイベントデッキに白黒トークンテーマが抜擢される。
今度こそ白黒トークン復活の時!かに思われたが現実は……

バーンとかデルバーデッキ「速槍!大歓楽!神聖の力線には破壊的な享楽!手札が尽きたら宝船!!」

世紀末だった。
なんでこんなに短期間でたくさんバーンの強化パーツが出てきたんですかね。
特に金玉漂流は許さない…本当に許されなかった。

そこからは「全自動たまご割り機!→コンボの所要時間が長過ぎて禁止」「墓トロール禁止解除!→やっぱりまた禁止」とか「ウギン収録→BFZではウラモグ収録でトロンがメガシンカ!」とか「ウギンの目から0マナと化したエルドラ軍団がたくさん出てきてgg」とか、もうめちゃくちゃや。全身糞まみれや、気が狂う(※4)。
さすがにウギンの目禁止以降はモダンの世紀末は終わり、新世紀が訪れた(※5)。

※4:サニーサイドアップは個人的には楽しかったと思う。

※5:でも、途中経過がめちゃくちゃ過ぎて新世紀を見ずに辞めた人も多々いると思う。少なくとも、欠片の双子勢は禁止された時引退したのではないだろうか。

この「エルドラージの冬」までの空白とも呼べる時代の間、未練ある魂の活躍は公式にはほとんど記録されていなかったように思う。
彼が再び歴史の表舞台に姿を現すのは、恐らく2016年の異界月発売以降の「アブザンミッドレンジ」や「アブザン昂揚」の時代だろう。
それまでの間の彼の行動には諸説あり「ポックスデッキの主力だった」「エスパーコンでヴェリアナの友達だった」「変わらず白黒トークンに在籍していた」など、研究者により意見の分かれる所だ。

そして再びモダンの高tierに返り咲いてからの彼の活躍は、今更説明する程でもないだろう。
新時代の白黒トークンである「マルドゥパイロマンサー」、テクニカルなメタビート「エルドラージタックス」、同型を殺すための進化を遂げた「エスパーシャドウ」等で近年も活躍が確認されている。

功績が認められ、初の収録から5年以上経過した2017年のモダンマスターズにも収録される。


今はもう彼は「白黒トークンのエース」ではないのかも知れない。
そこに少しの寂しさを感じはするが、僕は「自分が好きなもの」が評価されている事自体はなんとなく嬉しい。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第十八話】搭載歩行機械/Hangarback Walker
白黒トークン列伝【第十八話】搭載歩行機械/Hangarback Walker
搭載歩行機械は美しい。

ブロッカーやサクり生物としては2回機能し、放置されればサイズアップを果たし、死後は飛行持ちの生物を相当数放出する。


……という強さを、スタンダード当時は惜しげもなく発揮していた。
現在は、ちょっと色々あって「EDHならワンチャン」とか呼称される一連のカテゴリーのカード達に埋没してしまっている。
ちょっと下環境の構築で使うには、速さが足らんのかも知れない。

僕自身は、高速ビートダウンへの対策に使えないか検討した事がある。
スタンダードでは彼はそういう役目だったし。


結論から言えば、ちょっとこれは無理だった。
まあ考えてみればすぐわかる話なのだが。
でも、たまーに考えと違う結果が得られる可能性があるのがmtgなので、実験する必要はあったのだろう。

この列伝でこんな事を書くのもどうかと思うが、この機械を一番活用出来るのは「硬化した鱗」デッキだと思う。

近年では使い手が非常に減っているデッキの一つだが、別に強さが変わったとも思わないし、巻き付き蛇以降は黒というサブカラーを迎え、ハンデスビートとしての方向性や「突然の衰微」のような優良除去を獲得し……

やめよう。
この日記は飽くまで「白黒トークン列伝」だ、その本分までは忘れてはいけない。


トークンデッキで運用する事を視野に入れて分析するなら、搭載歩行機械はハスク型のトークンデッキにならフィットする事だろう。

あるいは、黄昏+払暁/Dusk+Dawnとの組み合わせだろうか(※1)。
ビートダウン戦の防御力が格段に上がりそうな2枚の組み合わせだ。

※1:刃砦の英雄やブリマーズこそパワー3だが、いつか記事を書こうと思っていた管区の隊長や無私の霊魂、潮の虚ろの漕ぎ手、エイヴンの思考検閲者など、パワー2でトークンデッキに入り得る連中も、まあまあ層は厚い。


なお、出てくるトークン自体の性能はぶっちぎりで良い(※2)。
飛んでるトークンが出てくるなんていうのは結構ナイスだ。
もちろん、それだけでは活躍出来ない事は宿命の旅人/Doomed Travelerからもわかるが。

※2:僕は飛行トークンはだいたい無条件で褒めちぎる。
  近年なら罪人への強襲や保護者リンヴァーラ、異端の飛行機械職人、蝗の神とかも好きだ。全部スタンダード止まりだが。


色々分析はしたが、パスさえ食らわなければそこまで悪く言う程の性能ではない。
何らかの理由で流刑への道の世間の採用率が下がって、世の中のフェアデッキ率が上がれば、何かしらの可能性が発生しうる一枚だ。
何しろ、まったく同じ能力のカードは今のところ存在していない。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第十七話】風立ての高地/Windbrisk Heights
風立ての高地は美しい。


なんとなく中だるみを呼びそうなため、土地カードは二連続ではテーマにしない予定だったが、休日昼の暇さに任せての更新である(※1)。

※1:暇と言いながらも、ショップに行きゲーセンに行き家事も行い、その上での暇タイムである。実に重畳。

風立ての高地は、結構な頻度で戦いの押したり引いたりの中心となり得る。
白黒トークンにおける数少ないアド源の存在であり、踏み倒し手段(※2)であり、ビックリドッキリメカだ。
ちなみに「コストを支払うことなくプレイしてもよい。」というテキストなので、エルドラージ特有のキャスト誘発連中はみんな誘発する。

※2:踏み倒しとして使う事も有り得なくはない。
  例えば隠し味に「変身/Polymorph」を入れているタイプのトークンデッキでは、攻めにもアドにも変身にも使えたりする。
  変身と秘匿による、二段構えのエムラクール作戦だ。
  ……えっ、エムラを手札に引いちゃった?知らん、管轄外だ。集団的蛮行ででも捨てて山札に返すといい。

とにかく、条件さえ満たせばどんなカードでも「1マナ+タップ」の実質2マナでキャスト出来る。
適当にパスや強迫をコンバットのさなかに撃っても手札1枚を稼いだ計算になるし、4マナ以上のカードを発射すれば気分は最高だ。
X呪文との相性の悪さはあるが、トップ4枚の中から選べるので多少はマシだ。

ところで、未だにこれの効果で土地がプレイ出来るのか僕はよくわかっていない(※3)。
まあ、そこまでして土地加速したい訳でもないから良いが。

※3:聞く相手によって答えが違うしwikiも明確な回答を書いてないから、ちょっと判断つかないのだ。


これの効果を使ってコンバット中にプレインズウォーカーを出しても、当然戦闘中には能力は起動出来ないので、先走って何も考えず戦闘中にキャストすると、忠誠度3くらいの人は無駄に稲妻の餌食/To the Slaughterになる。
せっかくターン中いつでも起動出来る能力なんだから、ちゃんと第2メインになってからキャストするべきだろう。
とはいえ、真面目ソリンの+1とかを第2メインに起動するのはもやもやするが。

似たような能力なので大隊/Battalion生物についても言及しようかと思ったが、ぶっちゃけボロスの精鋭/Boros Eliteと前線の衛生兵/Frontline Medicが役に立つか立たないかレベルなので、今回は割愛。
ついでに言うならキテオンは結構強かった。


書き忘れてた。
近頃は結構な確率で、起動より早く広がりゆく海や廃墟の地、ランデスとかを受けてもにょる時が多い。
強いとは言っても過信は禁物だ。
(土地が割られても、秘匿されたカードは裏向き追放だ。珍しいけど特に意味はない)

もはやその場合は「相手がランデスに専念して打点を放置してくれた」とプラスに考えよう。
盤面が広げれてなくて土地も邪魔されてる場合は…頑張れ。生きろ。

単色土地かつタップインだから、枚数積みづらいのにも注意が必要である。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第十六話】大天使の霊堂/Vault of the Archangel
大天使の霊堂は美しい。
いわゆる「苦渋の破棄の背景になってる場所」である(多分)。

ちなみに白黒トークンでくらいしか使われないせいか、案外効果を誤解される。
よくあるパターンとしては「パンプアップ(※1)と絆魂?」「接死を全員に与える?」「先制攻撃?」「1体に接死と絆魂を与える?」等である。
曲がりなりにも「マルチカラー4マナ+自身をタップ」なんだから、全員が接死と絆魂くらい許してヒヤシンス。

※1:先日まで僕は「ンプアップ」と誤字してしまっていたが、割と本当にそれが正しい言い方だと思っていた。結構恥ずかしい。…っていうか結構恥ずかしい。


5マナ相当のタップが起動に必要になるからには、たいてい起動する頃には大勢は決している。
やるからには、バンザイアタックによる一人一殺で勝負を決めてしまおう(※2)。敵の隊列はこれで、先制持ちでも居ない限りは粉微塵だ。

※2:逆に言うと5マナ相当もかかるので、高速戦を想定した構成なら入らないケースもあるかも知れない。

ちなみに苦花のトークンを使って一人一殺すれば、さながらゲインとライフロスの永久機関のような挙動も可能だ。
デッキ中のトークン総て火の玉と化して、敵生物を撃滅しよう。


一方でコンボ等のアンフェアデッキやコントロール相手には、たいがい無意味な土地と化す。
そういう相手には大天使の霊堂よりも断然、幽霊街や廃墟の地のが強いため、構築時はいつも困る。そんな沢山無色土地積めないし。。

ちなみに急報や刃砦の英雄、ブリマーズ等を中心にして「地上戦の比重を高く設定している」トークンデッキの場合は、接死を突破力にして強引にブロックを抜ける運用も考えられる。
管区の隊長なんかは先制が活きて、さながら「管区の大統領」とでも呼ぶべき強さを発揮する。
まあ稲妻やプッシュで死ぬし、パワー2では素のサイズが少し足らん気もするけど。

そして恐らく大天使の霊堂、最大のライバルはシェフェトの砂丘に他ならないだろう。
まあ、起動コストが似てるからのこじつけだけど。
しかも幽霊街とかと違い、シェフェトは色マナが出るので共存出来る。
なんだ友達なんじゃん。ユウジョウ!


そしてシェフェトと大天使の霊堂、幽霊街の無色マナを合わせて、歪める嘆きをキャスト出来る。
トークン呪文だし、これは強い!!!

……絶妙に強くない。
何を想定した動きなんだそれは。

じゃあ難題の予見者!これは強い!
現実を砕くものも強い!エルドラージの寺院も入れよう!コイロスもだ!


……どっかで見たようなデッキになりそうなので、この辺でやめておこう(※3)。

※3:「白黒トークン自体そもそも、突き詰めるとマルドゥパイロや白黒ポックスになる」って?いんだよ細けえ事は!


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第十五話】選定された行進/Anointed Procession
白黒トークン列伝【第十五話】選定された行進/Anointed Procession
白黒トークン列伝【第十五話】選定された行進/Anointed Procession
選定された行進。
それは僕が1年かかっても解けず、いまだ解けていないパズルの最後の1ピース。


まず、下記を参照されたし。
http://kamitabamtg.com/2017/06/02/white_black_tokens/

当時、今よりも更に未熟だった僕はこのデッキの構成が1つも理解出来なかった(※0)。

※0:よく見ると、奇抜な部分以外は教科書に載せたいくらい模範的な白黒トークンだ。
   結構白黒トークンに詳しい人の作とお見受けする。

この際バントゥや黄昏に関しては多くは語るまい。
当時新しかったし、試したかったのだろう。

ちゃんとデッキ自体とのシナジーもあるし、記事内でも説明されている通りだ。
もしかしたらバントゥのアタックやライフロスで勝つ試合もあるかも知れないし、黄昏は確かにアグロだのミッドレンジを痛めつけれるように見える。


それよりも、選定された行進である(※1,2)。
こいつは人生そのもののように厄介な謎よりも謎だ。

※1:聖なるメサも大好きなので沢山語りたいが、今回の趣旨に外れるので割愛とする。
※2:あと、サイドの迫害も気になる。これってなんかのデッキへの常套手段なんだろうか。

以前も書いたがそもそも白黒トークンのキルターンは遅く、ブン回りでも6-8ターンを要するリストが大半かと思う。
そのためのハンデス?…あと、そのための単除去?みたいな仕組みなのだ。

そういった状況にも関わらず、多分選定された行進は最速4ターン目に出る。
しかも、その場合出たターン仕事をしない。
要するに……ええと、キルターンを更に遅め、デッキ自体の弱点を拡大する可能性があるのだ(※3)。

※3:もっと言うなら同盟者ギデオンや刃砦の英雄も4マナであり、そこを押しのけてまで使用したかった理由も気になる。

……と悪い部分だけ先に書いたが、フェアデッキ戦は超エキサイティング!な事が始まる。
苦花や聖なるメサ、リンリンと選定された行進が合わさり…結論から言うと対戦相手はトークンが喉に詰まって死ぬ。
そこまで言うと大袈裟かも知れないが、とにかく楽しい事にはなる。

ただ、先述した通りキルターンは低下するので、ただでさえ苦手なコンボデッキ戦が(特にメインは)絶望的になる。
……サイド後も有利そうにはパッと見は見えない。

とはいえ、まあまあ結果を残したデッキなんだろうし、パッと見や固定観念だけで判断してはいけないのだろう。
ドミナリアのカーンやテフェリーも、最初から強いと断言していた人は少ないし。


いずれにしても、こういった「よく知ってるデッキの未知の構成」を我々は生きていれば絶対にいつか目の当たりにする。
こういう時、僕はいつも(答えは得てして出ないが)「これは強い人が『お試し』で使っているのか」「強いカードが結果を残したと判断すべきなのか」「それとも対戦相手が攻撃の正体を掴めず『わからん死』したのだろうか」を考えて数日を過ごす(※4)。

※4:たいていは時代が答えを出す。


結果として、モダンでの選定された行進はアリなのだろうか。ナシなのだろうか。
この人はどういうデッキの運用で勝ったのだろうか。

わからん。

白黒トークンの使い手や研究者が、世の中に少な過ぎるのだ。


とにかく、選定された行進はスタンダードで結果を残した事を似通った生命/Parallel Livesに謝罪するべきだろう。
ちゃんと偉大な先人である彼に話をつけてから収録されたのだろうか。

オチは特にない。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第十四話】苦渋の破棄/Anguished Unmaking
白黒トークン列伝【第十四話】苦渋の破棄/Anguished Unmaking
苦渋の破棄は美しい。


ギリギリまだ「格好良い」と言って差支えがなかった時代のソリンの姿を映した一枚である(※1)。
まだ岩に挟まっていし、ナヒリに逆切れもしていない。

※1:死の宿敵ソリンのイラストが結構アレだったので、研究者により意見は分かれる。


このカードの利点と欠点は非常にシンプルであり「理論上あらゆるものに対処できるインスタントだが、ライフは減るし3マナかかる」という事だ。

とにかくモダン世界では対処したいカードの種類は多い。
神ジェイスやチャンドラが出てきたかと思えば、罠の橋やチャリス、はたまたウラモグやらワームコイルまで出てくる環境だ。デッキに1-2枚差していて損はしないように思う(※2)。

※2:苦渋の破棄で呪禁オーラのオーラを剥がして夜明けの宝冠を墓地送りにすると、なんかすごい「やったぜ感」を味わえる。

最後の一撃をくれてやるためにブロッカーに打ったり、アトランティスの王や広がりゆく海を追放しておさかな軍団をブロックして殺したり、盤面に居座って±0を打ち続けるウギンを退場させたり、色々出来る。
まあ、後ろの2パターンはほぼ負ける寸前みたいに見えなくもないが。

ちなみに、まあまあ苦手なデッキである青トロン相手だと「隷属機→対応して起動されて墓地回収される・仕組まれた爆薬→対応して起動されて墓地回収される」の流れをたどり、完全にチェックメイトの状態になる。チャリスかワムコには打てるから、スケシ戦よりはマシなのかなぁ…?

速やかにアカデミールインを幽霊街や廃墟の地するか、あるいはサージカルやRIPなどで回収自体を不可能にしてしまわないと危ない。


しかし、これくらい万能なカードにも弱点は当然ある。
「ライフが3減る」という事と「3マナかかる」という事だ。

例えば「バーン戦でこれを打ちたいだろうか」という事である。
タイトなライフ計算の戦いでは、これは案外にしんどい。
それでも親和や魚相手だと「頭蓋囲いを追放しなければ10点受けて死んでいた…」とか「島渡りされるくらいなら3点で済んで良かった…」とかはあるにはあるので簡単には言えないが(※3)。まあ「ディッチャやパスを打てよ」という話ではあるけどさ。

※3:それでも(サイドカードの内容次第だが)たいがいはそれらの衆と当たった際はサイドアウト候補になる。あくまで苦渋の破棄の強さは「メインに入れた時の丸さ」だと僕は考えている。

そして、3マナである事も辛さに繋がる場合がある。
先述した通り「こんなのよりディッチャかパスを打てよ」となるのだ。特にサイド後。
パスは1マナで打てるし、PWはひっぱたいて絶命させれば0マナで対処できる(テンポはまるまる失うが)。
ディッチャも、さすがにメインからは入れづらいが2マナでかなりの広範囲を割れる。ついでに言うなら断片化は1マナだ。

苦渋の破棄を使うからには、「それ、3マナでやる事なの?」みたいな局面になってしまわないようなメタ読みや構築が求められるのではないかと僕は考える。

もし苦渋の破棄を積むならコントローリッシュな構成の白黒トークンか、あるいはオーリオックのチャンピオンをはじめとした「シスターズ」系をガン積みしたような構成かで積むのが最も丸く、それ以外の構成(打点重視型とか)を組む際には、あくまでハンデスビートに徹してスロットは生成カードとバンプアップ、あとはせいぜいPWに割くのが一番良いのではないかと考える。

ちなみに名誉回復とは違いトロンもヴァラクートも割れない。ザッケンナコラー!
一番の不満点はここである。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
今回は人生のセーブポイント。
色々デッキ調整が煮詰まってきたので文章にして一旦整理。


【メインデッキ】
2 調和隊の聖騎士

4 コジ審
3 思考囲い
1 急報
2 妄信的迫害
4 未練ある魂
1 幽体の行列
2 荒野の確保

4 軍団の上陸
4 無形の美徳
4 苦花
4 弱者の力線

2 真面目な訪問者、ソリン
1 同盟者ギデオン

4 神無き祭殿
4 湿地の干潟
2 秘密の中庭
2 孤立した礼拝堂
3 シェフェト
2 大天使の霊堂
3 平地
2 沼


【サイド】

2 パス
2 強迫
1 外科的摘出
2 安らかなる眠り
2 解呪
2 機を見た援軍
1 真面目ソリン
3 涙の雨(※1)

※1:完全なる予算不足である。反省はしている。


それにしても赤トークンやエターナルブルーはまあまあの勝率を維持するも、白黒トークンはデッキパワーの低さ(※2)からか勝ちが安定しない。
こういう時は構成を色々変えてく必要があるか、キープ基準が無意識にトンチキになってるか、あるいはその両方だ。

※2:あまり良いタイプの言い訳ではない。TCGと同じに考えて良いかはわからないが、格ゲーでも世界レベルの戦いでもない限りは弱キャラにも勝機はいっぱいいっぱいゆうじろう。諦めるような時間じゃない。


ついに幽体の行列がメイン復帰。
これは大丈夫なんだろうか…沼はもう1枚要るんだろうか…シェフェトも、もう1枚……っていうか、そもそもやっぱり土地は21枚で良い気もしてくる…
考えても性格的に結論は出ないから、回数こなして感覚を掴もう。

さておき、やっぱり最終的に重いデッキ方向へ向けて変化していくなぁ。
ご近所がフェアデッキ環境だからかな。
あと、サイドのソリンか援軍1枚を試験的にカリタスにしてみたい気はする。
忘れていたけど結構強い。


それにしても「白黒トークンの勝率が一番低いのに記事を書いていて良いのだろうか」と不安は感じる。
だが、もし「第一人者」と「愛好家」の、どっちかにしか絶対になれないのだとしたら、僕は愛好家の全一になりたいというのも正直な話である。

……あほな言い訳してないで頑張ろう;


【追記】
お風呂したら考えが変わる。


【メインデッキ】
2 調和隊の聖騎士

4 コジ審
3 思考囲い
4 急報
2 妄信的迫害
4 未練ある魂
1 スラムの巧技

4 軍団の上陸
4 無形の美徳
4 苦花
4 弱者の力線

2 真面目な訪問者、ソリン
1 同盟者ギデオン

4 神無き祭殿
4 湿地の干潟
3 秘密の中庭
1 孤立した礼拝堂
3 シェフェト
2 大天使の霊堂
2 平地
2 沼

考えてみれば急報はドブンルートのパーツである。
ちょっとこれでいってみよう(スラムの巧技も常々試したいと思っていた)
白黒トークン列伝【第十三話】神の怒り/Wrath of God
白黒トークン列伝【第十三話】神の怒り/Wrath of God
白黒トークン列伝【第十三話】神の怒り/Wrath of God
神の怒りは美しい。


今回ばかりはトークンフリークでない諸兄も同意していただけるかと思う。
神の怒りは美しい。昔の「あーもうめちゃくちゃだよ」みたいな事になってるイラストの方も僕は好きだが、こっちのイラストも良いでしょう。


「このカードのどこがトークンデッキと関連するのか」と思われる向きもあるかも知れないが、かつては僕はこれをアグロや一部ミッドレンジへの最終アド手段として用意していた。

トークンデッキは、構成によっては延々生物を垂れ流しながら戦う事が出来る。
要するに苦花、プレインズウォーカー、あるいは一番砦、アダント等である。未練ある魂や高まる献身だってfbでもう一回打てる。

一方で、だいたいのクリーチャーは一度死ねばおしまいである。
命は何にだって一つだ!だからその命は君なんだ!(※1)。

※1:本当はラスアナやコラコマで拾い放題だ。フィーヒヒヒ!!

とはいえ打てば盤面は壊滅するし、それに伴いテンポも失う。
これはサイズや展開力で圧倒されちゃう場合の緊急手段であり、数名のトークンを道連れにしてでも敵を爆破する覇道のやり方である。実際、本当に勝てない一部ビートダウン相手にサイドインしたりしていた(※2)。

対戦相手が「なんて卑怯な奴だ…そのトークン達は、お前の仲間なんじゃなかったのかよ!!」とか言ってきてくれたら、「卑怯もラッキョウも大好物だぜ!」と答えよう。

余談だが、バントスピリットでも無私の霊魂を使って相手だけを倒すのにも使える。
これを使って白ウィニー組めないですかね。

※2:人間→かすめ取ってくる。サリアもいる。 魚→打ち消してくる。 スピリット→無私の霊魂や呪文捕らえで縦横無尽じゃ。
   青系は捨て身の攻撃さえ通じないやべー奴らが多い。


だが、今となってはそのラスゴも白黒トークン世界では役目を終えつつあるのではないだろうか。

「残骸の漂着/Settle the Wreckage」の登場のためだ。
ビートダウンで使う分にはこっちのがやっぱり良いのだった。呪禁にも破壊不能にも効くのは、まあまあ偉い。
やっぱり僕は、仲間を犠牲にしてまで手に入れる勝利ってなんか違うと思う(※3)。

※3:こう話す今日でも苦花トークンでのチャンプブロックは嬉々として行う。大天使の霊堂やソリンと組み合わさり、チャンプブロックの喜びが胸いっぱいに広がります。

ラスゴもそうだが、相手は予期してない事も多く残骸が直撃する事は多い。
そもそも、白黒トークンのリストなんて把握してる人は少ないのではないだろうか。
でも残骸を何回打っても勝利自体は出来ないから、ちゃんと攻撃も意識していくようにしたい。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第十二話】骸骨の吸血鬼/Skeletal Vampire
白黒トークン列伝【第十二話】骸骨の吸血鬼/Skeletal Vampire
骸骨の吸血鬼は……なんだって、そんなの使われてるの見た事ないぞ!?


第12回の今夜は、せっかく僕ことtwelve01100の名前にもある数字である12番目の記事であるので、当初とは予定を変更してプレインズウォーカー・トゥエルヴのオリジンについて解説しようと思う(※1)。

※1:本当は管区の隊長についての薀蓄で記事が完成していたのだが、凍結した。



……やっぱり、そんなの書いても自己陶酔し過ぎなので書かない。

しかし、以下の記事には白黒トークンへのこだわりのオリジンは含まれているかも知れない。
僕と骸骨の吸血鬼の出会いについての話だ。


旧ラヴニカの時代。
親和と神河に挟まれmtgがオワコンに突入した時代は終わり、多次元宇宙は再び平和を取り戻しつつあった…

…というのは嘘だ。(とはいえオワコンではなくなりつつあったが)
ショップに行っても、そこでは梅澤の十手を装備した苗木が制圧の輝きを放ちながら全軍突撃を繰り返す黙示録の光景が広がっていた。
ゲンナリである、ビートダウンかロックかどっちかにしてくれよ。

という訳で僕はガチな遊び方はソッコー諦め「構築済みデッキをパックから出たカードで強化して友達と遊ぶ」という、健全な遊びに手を染めていた。
当時は若くお金が必要だったのだ。学生だったし。

その時選んだ構築済みデッキが「オルゾフ法典/Code of the Orzhov」である。
いま参考までにリストを見たが、本当にゆるゆるのカジュアルな内容で困惑している。

だが、対戦相手の同級生も同等くらいにゆるかったので結構良い勝負になった。
この時気に入ったのが骸骨の吸血鬼(※2)(※3)と鐘楼のスピリットだ。
憑依メカニズムも弱いけど好きだった。そのせいでハスクデッキが好きになりそうになったが、ハッキリ言って単除去でハスクが殺された時の失望が半端ないため、まぁ普通くらいだった。

※2:「あんなに強かったのになんでガチ勢は使ってなかったんだろう」とか思って調べてみたら、旧ラヴニカには最後の喘ぎが収録されていた。はい無理ー。加えて言うなら、当時のスタンには真髄の針もあった。何もそこまでなさらなくても…

※3:それはさておきマリリンマンソンのPVみたいな露骨な邪悪の化身めいた姿や、蝙蝠を操るという悪者チックな能力はとても好感が持てた。


時は流れ、モダマスにも骸骨の吸血鬼は収録された。
当時僕はストレージで彼を見つけ、試験的にデッキに投入した事がある。

僕「6マナを発生。…神を汚す翼の羽ばたきを、その目に焼き付けろ!骸骨の吸血鬼/Skeletal Vampire!!まずcipで蝙蝠トークン……」
対戦相手の方「cipに合わせて稲妻で除去して良いですか?^^」
僕「(再生を起動しなきゃ)あっ……」


お相手はtwelve01100でお送りしました。
昨晩、ようやく半月ぶりにmtgをする(モダンフォーマットである)。

「まあまあ強いじゃん」と3枚積んでいたケルドの炎が、改めて使ってみるとヤバすぎてたまらん。4枚にしよう。
要するにこいつはバーンやトークンで使う分には、宝船の調整版みたいなもんなのか。…言い過ぎかな。

とにかく壊滅的召喚のトークンが7/4(※1)とかになって、サイコーに馬鹿馬鹿しくて楽しかった。mtgなんてこんなもんで良いんだよ(暴論)。

※1:奇襲隊やケルドの炎の合わせ技である。対処された場合、盤面のすべてを失い死ぬ。
白黒トークン列伝【第十一話】平地/Plains
平地、それはけして尽きる事のない正義の源泉(※1)。

※1:石の雨や略奪で粉微塵である。


当日記がネタ切れを迎えたと諸兄は思われているだろうか。

ある面ではそれは正解だが、実際はこの日記のネタはあと20以上はある。
実際は「平坦な記事ばかりを毎日掲載するとメリハリがないため、緩急をつけるため変化球を投げた」と言うのが正直な所だ。


ところで(こんなタイトルで聞いても白々しいが)、白黒トークンのマストパーツとは何だろうか。

苦花?無形の美徳?
悪くはないが、それでは90点だろう。

未練ある魂?
それもある意味での100点満点だが、今回の答えは別に用意されている。

そう、それは数枚の平地に他ならない(ジャーン!!)。
これだけはどんな構成の使い手も、まさか0枚にした経験はないだろう。ぶっちゃけ血染めの月とか廃墟の地とか怖いし。


平地。

この日記をご覧になっている諸兄は、基本土地をモダンで何枚使用されているだろうか。
単色の部族ビートやストンピィなんかでは比率が高いかも知れない。あるいは0のデッキもけっしてあり得なくはないだろう。

僕は白黒トークンを組む際は、だいたい「平地2:沼3」くらいを心掛けている。
どっちの色マナも2個くらいは盤面に欲しいし、白はシェフェト分多いから、沼は3。…たまに2。どっちが良いんだろう。
とにかく秘密の中庭が革命的に強くて、カラデシュ以降僕の白黒トークンは基本土地率が下がりまくった。

多分これは僕が色マナを白黒どっちもそれなりに使うから、こうなっているという側面はある。
例えば幽体の行列を4積みしないと気が済まない人や、清浄の名誉をガン積みする人なんかはもっともっと白マナを多めに用意するのではないかと推察される。
どっちが良いんだろう。何年もやってるけど、回答は更なる修行の先にあるのだろう。


ところで僕は白黒トークンの基本土地はSHMが至高だと考えている(※2)。

※2:そんな考えのくせして金出して基本土地買うのが面倒くさくて、まだ揃っていない。

DOM辺りもまあまあ良いかも知れない。なんにせよ、全体の調和を考えると僕は二種の基本土地のエキスパンションは揃えておいた方が美しいと考えている。

例えば平地だけで考えるならAKH、USG、ROE、CHK辺りはバツグンに格好良いし、沼だけで考えるならRTR、ISD、ALAとかは非常に好みだ。
だが、なんか上手く説明出来ない基本土地同士の調和を考えると、やっぱりSHMのような気がしてしまうのだ。


えっ、グルランド…?

ま、まぁ、欲しいカードが一切なくなって予算があるって状況が来たら、それも良いかもね…(※3)。

※3:今の今まで存在を忘れていたが、トップクラスのカッコ良さである。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第十話】刃砦の英雄/Hero of Bladehold
白黒トークン列伝【第十話】刃砦の英雄/Hero of Bladehold
刃砦の英雄は美しい。


かの者の英雄的突撃には、力なき者たちさえ勇気を授かる。
トークンデッキの最後の一撃にふさわしい生物である。

かつてはサイドカードからおもむろに登場し、単除去をサイドアウトした相手プレイヤーに、事前に展開されていたやつらと共に10点をゆうに超える打撃を叩き込む、事実上の白黒トークンの最終兵器だった。
稲妻以外のだいたいの単除去で死ぬため過信は出来ないが、逆に言えば相手が単除去をサイドアウトしてくる可能性のある状況や、神々の憤怒や紅蓮地獄系がサイドインされる可能性がある状況では、相手の計算を大きく狂わせる存在になるだろう。


ところで、刃砦の英雄には近年完璧に競合するカードがある。それは同盟者ギデオンだ。

・4マナ
・空っぽの盤面から7点のクロックを用意できる
・神々の憤怒に耐性がある

これら一番大事な所が似通っているばかりか、ギデオンは相手が単除去を持ってそうなら±0と-4だけ打って過ごしてれば良い(※1)のでメインに難なく何枚でも入る。
しかもギデはラスゴさえ効かない。

※1:実際には+1を一回も打たないなら4マナ相当の仕事は果たせていない気もするが、出落ちするよりはマシなのだ。


「じゃあギデオン一択なの?」とも思うが、大型クロックの用意とバンプアップを場に出て次のターンに同時にこなせるのは刃砦だけ。
多分サイドカードからの登場になるので枠があるか心配だが、上手に使いこなしたい。


【追記】
その他2種の喊声持ち生物も使用した経験があるため、せっかくなので記載しておく次第。


・信号の邪魔者/Signal Pest
少しは活躍するかに思われたが、びっくりするほど活躍せず脱落。
親和でこいつがつよいのは、同じターンに他にも生物が出てくるからなのではないかと感じた。
あと、頭蓋囲いね。

単独で活躍出来ず、美徳や清浄の名誉などの効果も得られないというのは案外キツい。
しかも何ターン目にこいつを出すのか、いまいちイメージがわかない。


・調和者隊の聖騎士/Accorder Paladin
無形の美徳の影響を受けられないデメリットを差し引いても、単除去で死んでしまう弱さを計算に入れても、結構強かった。

パワー3を生かして攻めも守りも(※2)活躍が可能。
白黒トークンは2ターン目段階ではせいぜい急報のトークンくらいしか出せないため、先手を取られて攻め込まれるとキツいのだが、これで少しは盤面に影響出来る。

あと、アンセムや盲信的迫害なんかとしばしば合わさり、すごい打点を形成する事は多い。
現状はデメリットに勝るメリットと僕は判断しているため、多い時でメイン3枚採用している。

※2:タフ3までと相打ち出来るというのは、部族ビートとの戦いの際に役には立つ。

お相手はtwelve01100でお送りしました。
今日こそは、仕事早く終わらせてSkype対戦を行うしかない!
かれこれ半月はmtgから離れているような気がする。

なお、いつものパターンだと仕事か酒に阻まれてmtgに辿り着けない模様。

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