GRN再注目カード
GRN再注目カード
GRN再注目カード
Magic: the Gathering おかあさんといっしょ説。

パズルの一番最後のピースはオカピでした。




ttps://www.youtube.com/watch?v=uIVXNYsRkbs


まさか、本編映像がネットに一個もアップされていないとはね。
代用の「踊ってみた」を探すのでさえ手間取ったよ。

さすがはNHKとでも言った所か。
白黒トークン列伝【第七十一話】消えないこだま/Haunting Echoes
白黒トークン列伝【第七十一話】消えないこだま/Haunting Echoes
消えないこだまは美しい。


"よく学んだ頭には、学問だの知識だのが重く詰まっている。 自分の重みで崩れてしまいそうだ。"

エキサイティングな効果の、スーパー「外科的摘出/Surgical Extraction」と言えなくもない。


結構強力な効果であり、相手の勝ち筋を複数潰したりなどドラマも生むソーサリーである。
見た事のない人も結構多く、テキストを確認されたり「それモダンリーガルじゃなくないですか」と言われたり、怒鳴りつけ/Browbeatとかと似た宿命を背負ったソーサリーだ。


そもそも「それ別のカードに変えたら?」ともよく言われる。
事実、近頃は使っていないが、確かに5マナ払って盤面には何もしないのがつらい時はあるのだ。

とはいえ、序盤戦を適当にホイホイしのいだ後で打てば、人のドローをほとんど基本土地だけにする事も不可能ではない。
ドルイドコンボとレリカリーを両方追放したり、稲妻と速槍とリフトボルトとガイドとラーバスパイクを全部一度に4枚追放したりという事だって、現実に起こりうる。


相手ごとの効き具合をまとめると

アグロ:今引きをゴミに出来る
コントロール:デッキをグジャグジャに出来るし墓地利用を阻止出来る
コンボ:パーツを複数種類も追放しうるし、サイド後なら相手のサイドカードも見れる
墓地利用系:ほぼほぼ死刑宣告になる
土地コンボ:幽霊街などと合わせて死のデッキ破壊ウイルスになる

このように、結構どんな相手にも無敵めいた強さを発揮する事が出来る。
盤面に触らないカードなのに相手を投了させうるカードなんて、他にはなかなかないのではないだろうか。
「彼に残されたのは、何を失ったかのかを理解できるだけの記憶だった」ってヤツである。


……と、良い部分だけ書いたが

・劣勢時には何もしないも同然
・5マナと重いせいで打ち消しに弱い
・アグロの序盤戦をしのいだなら、こんなの撃つより回復や攻撃するべき
・コンボ相手に間に合うのか怪しい
・墓地対策、土地コンボ対策としてはスピードが遅い


などの弱点がヘヴィなため、近年では「強いながらも使われないカード」という立場に甘んじている。
重いながらも必殺の一撃ではあるので、除去やハンデスで勝負を遅延し続け、旨い事対戦相手に叩き込んでやりたいものではある。
(そこまでしても、きっと墓地利用勢には間に合わなそうだ)


ちなみに4積み率の低いデッキ相手には激しく弱い。
「自分の土地を5個倒すだけのスペル」みたいになると悲しくなる。

あと、追放は「探す」効果なので相手のライブラリを見て「沸騰する小湖/Scalding Tarnは見つかりませんでした!(ドヤァ」とかやる事により、更に相手の土地ヅモ率は上昇し、様々な意味で対戦相手に不快感をプレゼントする事が出来る。


とはいえ、そういうのよりも僕は人のライブラリを覗いて人のデッキの細かい部分を見るのが好きだ。
「この人はテフェリー不採用でフィニッシャーがジェイスなのか」とか、「この人はメインに月を3積みなのか」とか、様々なこだわりを見れて面白い。
ローグ相手ならなおの事楽しい。

覗いたあとはなんだかんだで称賛する事が多い。
コピーデッカーのような人達でさえ、見てみるとみんな考えてデッキを組んでるものなのだ。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第七十話】無私の霊魂/Selfless Spirit
無私の霊魂は美しい。


死してなお、利他の精神で戦う無私の聖戦士/Selfless Catharの死後の姿…と言いたい所だが、関係は不明。

無私の聖戦士は「自らを捧げなければ、我々は間違いなく蹂躙されます。 私の運命は同じ事なのです。」と自己犠牲というよりも脅威に対しての団結を訴えているが、僕が同じ立場なら「スレイベンの門に、山ほどの不浄のもの共の爪だ! これでも終末が近いことを否定するのか?」とか煽ってチャンプブロッカーを用意するのに必死になっていたと思う。


ともあれ、今夜は無私の霊魂の話である。
僕はこやつをEMN当時メインボードに2枚以上は差すようにしていた。

当時はコジレックリターンだの光輝の炎だの、アンガーだの紅蓮地獄だのを使う人が身近に多かったのだ。
何故かタイタンシフトや白日スケープシフトは近所で大流行していた。


ヴァラクートを使うデッキは、白黒トークンからしたら本当に面倒臭い。
例えば今のモダンでいう所のトロンや、ちょっと前のスタンダードいう所の副陽のように、戦いに「絶対の制限時間」がついてしまうのだ。
あまりモタモタして時間切れすると、チャージ料として命を支払う羽目になる。

近頃だと「ハンデスと忌の一掃で妨害しながら速やかな打点で終わらせる」という方向性にとりあえずの解答ながら辿り着いているが、当時は勝ち方が分からず試行錯誤を繰り返していた(※1)。

※1:もっと言うなら忌の一掃よりも神聖の力線の方が、他のデッキにも効いて偉い。


ハンデスに頼りきっても完全停止はしないだろうし、多少のライフゲインでは「ヴァラ×2と山×6」サーチの36点で即死してしまう。
というか緑タイタンがコンボ抜きにしても強い。

トランプルってなんだよ(哲学)。
常盤木落ちした以上、トランプル持ちは全部禁止になったりはしないんでしょうか。


……などという不満を抱えながら「とりあえず打点を邪魔されない事」という方向性からスケシをメタろうと考えていた時に、案として浮上したのがこのカードだった。
とにかく当時のスケープシフトの白黒トークンへのサイドといえば「全体火力」、次いで「ベイロスや機を見た援軍」。あとは自然の要求/Nature’s Claimだろうか。
それら全てをスルー出来るカードであり、ビートダウン戦でもワンチャンありそうなやつだった。

ただ、結果としては「強いけど枠を使う程だろうか」くらいの性能止まりだった。
むしろ管区の隊長とかみたいなオフェンシブ札とか、潮の虚ろの漕ぎ手みたいな小器用なやつとかを採用していても良かったのかも知れない。
案外白黒トークンにおける"熊"生物は(玉石混交だけど)色々ある。

ちなみに、一番無私の霊魂が刺さったのはコントロールだった。
考えてみれば青白コンなんかは実質「打ち消しの入った除去コン」なので、これで詰む事はある。当時は残骸も終末も採用率低かったし。
そうでなくても、フライヤーが増えるとPWが殴られ死ぬシチュエーションは増える。



最後にFTである。
「どのような時でも、分け与えられるものがまだある。」

それは僕の場合、このカードの白黒トークンでの使用感という情報だ。
たいして書けてないけど。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第六十九話】ルーン唱えの長槍/Runechanter’s Pike
ルーン唱えの長槍は美しい。


FTは『それを帯びる者の信仰の言葉ほどの鋭さ。』

「信心深い人間が持つと威力が上がる」とでも言いたいのだろうか。
だとすると、威力を上げるために思考掃き/Thought Scourを自分に撃つ行為は信仰という事だろうか。

なるほど、トランス状態の狂乱の中に神を見出すという事なのだろう。
つまり収録セットから見ても研究室の偏執狂 is GOD。すなわち神。
Q.E.D. 証明完了




かつて「カウブレード」というデッキがあった。

青白にたまに見られる、アドバンテージ能力やKPに物を言わせたコントロールでありフィニッシャーとしては精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptorが有名だが、このデッキには他にもフィニッシャーがいた。
それが「剣」である。

アド装置であり、土地を起こす能力さえ持つ饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine、回復装置であり、打点が激しい事になる戦争と平和の剣/Sword of War and Peace。
これらを戦隊の鷹/Squadron Hawkなどに装備させて突進させるのが当時のコントロール紳士達の嗜みだった。
他には石鍛冶から出てくるたわけた頭蓋骨の話もするべきなのだろうが、モダン禁止級なので強さは僕が語る間でもない事だとは思う。そのため割愛。

そもそも、カウブレードの延命手段には「戦隊の鷹で延々ガード」というやり方がある。
少なくとも4回のチャンプブロックが約束されているという事だ。対戦相手からすれば「約束された退屈、コントロール」とでも言った所か。
このチャンプブロック用のスーパー戦隊達はなんと飛行があるので、相手の初速を耐えきったあと、反撃に使用する事が出来る。

「飛行を持っていて」「複数体出せて」「代わりが湧いてくる」事から、この反撃の際には装備品が用いられる。
ようするに強力な装備品というものは『誰でもフィニッシャー装置』なのだ。

そして、お気付きだろうか。
「横並びする飛行生物」というものは、誰でもフィニッシャー装置である装備品とベストマッチなのだ。


そんな事もあり、カウブレードが去った後のSOM-ISD期では「リンリンのトークンに装備品」というベストマッチがあった。
その際に使われたのが、このルーン唱えの長槍である。

というか、未練ある魂に限らずクソ眼鏡やムーアランドのトークン、デルバー…最悪の場合は呪文滑りさえ天下無敵にする事が可能であり、衰微や評決でクロックパーミッションが滅亡するまでの間、それなりに猛威を振るった。
(僕はデルバー滅亡後もエスパーコンで使おうとは試みた。……霊異種が来るまでの話だが)


……という歴史や横並び戦略との相性を持つルーン唱えの長槍であるが、近年では「キャスト+装備がトータル4マナ」という面倒臭さからか、なかなか活躍が難しい。

そこで、新たな2マナの(疑似的な)装備品として近頃は密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copterが注目されている。
ところでヘリコプターは「ヘリ・コプター」ではない。「ヘリコ・プター」だ(※1)。

※1:名前はギリシャ語の螺旋 (helico-,ヘリックス) と翼 (pteron,プテロン) に由来しており、「ヘリ(heli)」や「コプター(copter)」と略される他、「チョッパー(chopper)」とも呼ばれる。 (Wikipediaより抜粋)

装備品と違ってコプターは使うためのコストがかからず、ルーター能力で適当にフラッシュバック呪文や余った土地、あるいは恐血鬼等を捨ててカードを引く事も出来、しかもパワー1生物を3/3飛行にするという効果を恒常的に利用する事が出来る。



……と書いたが、所詮はプッシュでも稲妻でも死ぬ存在なので過信は禁物だ。


いずれにしても、戦いの歴史が続けば武器も革新が起こるという事である。
かつては存在さえしていなかった「装備品」が進化して「機体」となり、今なお更なる進化を続けているのだ(※2)。
戦う意志があるかぎり、武器が尽きることはない。


※2:そろそろWotCも機体へのマイブームは終わったろうし、進化はお終いかも知れないが。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
モダンFNM。

ビートダウンへのガードを下げた瞬間アグロメタに突入するという、またしても裏目展開。
しかしながら減衰球はようやく役に立つ。


【参加者】

白黒トークン
白単トークン
ゴブリンの王の探索
ゴブリンカンパニー
ブリッジヴァイン
ストーム
赤白バーン


優勝はゴブリンの王の探索

どういう事なの…
僕は2-1がせいぜいだった。

ちなみにゴブリンカンパニーとは「緑大長やゴリラ、捨て身の儀式などで1ターン目に月メイガスやラブルマスターを出す」という狂気の産物だ。
決勝はゴブリンカンパニーvsゴブリンの王の探索。
(ネタバレ:ゴブリンが勝ちました)


【1回戦】
ブリッジヴァイン
〇××
負け

1-1:縫い師への供給者をハンデスしたところ、全プランが瓦解したらしくそのまま勝利。

1-2:残骸の漂着を構えようとするも「まだ1ターンくらい生きれるやろ」と別の事を優先した結果、無事死亡。

1-3:接戦を制され死亡。

デッキは応えてくれていたのだが、使い手がこれでは勝てるものか。


【2回戦】
ストーム
〇〇
勝ち

2-1:ハンデスビートが間に合う。

2-2:ハンデスでトゥルースを捨てて減衰球。試合終了。


「トロンも見れるかもだし」と入れた減衰球で、ストーム戦はサイド過多になっているようだ。
結果、サイド後はベリーベリー勝てる状態になっている。
入れれなかった札まである程だったので何かを削り、今後は対アグロかタイタンシフト枠にしたいが…


【3回戦】
赤白バーン
〇〇
勝ち

3-1:苦花とか囲いによるロスこそあるものの、基本は手札を攻めてゲインすればどうにかなる。ソリン3積みはこういう時のためだ。

3-2:大歓楽をどうにかするなどして、生存後の「今引きバトル」という消耗戦を制し勝利。今引きなら微有利のつもりだったが、勝利時のライフは1だった。


【総評】

結構「当たり運ゲー」感はあった。


アグロに対しては先日の人間デッキ戦も含め、またしても自信を持てるようになる結果だったが、優勝者のゴブリン相手には盲信的迫害/Zealous Persecutionを0枚にした関係もあり、のちのフリプで手も足も出なかった。
速いデッキへの解答は、もっとサイドに増やすべきだろうか。

減衰球3枚はやり過ぎたのかも知れないが、一方でトロン相手の勝ち方が確立出来てない事から、外すなら別のものなのかも知れない。


それにしても酷い日だ。
ストームも巣穴を計算に入れると横並びデッキだし、参加者全員速いか横に並ぶかするじゃん…

それをメタった人とかいたら勝てるのかも知れないが、きっと次回開催時には全然違う環境になっている事だろう。



最後に、現状のデッキリスト。
備忘録である。

【メインデッキ】

2 潮の虚ろの漕ぎ手

4 コジ審
3 思考囲い
2 流刑への道
1 四肢切断
4 未練ある魂
4 徹頭+徹尾
1 残忍な切断
1 荒野の確保
1 高まる献身

4 無形の美徳
4 苦花

3 真面目な訪問者、ソリン
2 ゼンディカーの同盟者、ギデオン

2 乱脈な気孔
3 神無き祭殿
4 湿地の干潟
1 孤立した礼拝堂
3 秘密の中庭
2 シェフェトの砂丘
2 平地
2 沼
1 大天使の霊堂
4 幽霊街


【サイド】

2 パス
2 強迫
3 減衰球
2 忌の一掃
2 残骸の漂着
2 解呪
2 真髄の針
白黒トークン列伝【第六十八話】配分の領事、カンバール/Kambal, Consul of Allocation
白黒トークン列伝【第六十八話】配分の領事、カンバール/Kambal, Consul of Allocation
配分の領事、カンバールは……どうしちゃったのこれ(画像2)。

画像検索したら出てきたでござる。
他にも、モツに埋もれるカンバールやフルアート平地とおぼしきカードの焼ける画像が出てきた。

これがラクドス教徒ちゃんですか?(夜の戦慄/Dread of Night)




ゲーム中での性能は、要するに苦悶の触手/Tendrils of Agonyである。
ただし吸われるのはストーム使いの方だ。


速攻戦に頼った相手をドレイン(意味深)で絡め取り、じわじわ反撃不能に追い込んでいく…さぞかし薄い本がはかどる事だろう。
問題は我々一般プレインズウォーカーは、たいてい美しくもなんともないオタクのおっさんな事だ。

弁論の幻霊や減衰球もストームを咎めるし強いが、すべて一長一短である。
どれが最適解とかって事は、残念ながら現状は無さそうだ。
他のサイドカードやメインボード、地域などのメタとの兼ね合いで決めることになるのだろう。


だいたいはストームなりバーンを止める生物であり、そういう意味では弁論の幻霊の親戚だ。

僕個人としては「稲妻で死なない」「続唱が止まる」「復讐蔦も止まる」とかの理由から弁論の幻霊が好きだが、どっちを採用した人も結果を出してるから、コレガワカラナイ。

一応カンバールは相手によっては「EDHにおけるルーリク・サー」みたいな
暴れ方をする。
対策したいデッキによって、どっちを積むか決めるべきなのだろう。


ちなみに昔のモダン(これもおかしな表現だ)では、こういう役割でエーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist=サンが使われていた。
wikiによると、当時はエルフが次々生物を出すのを邪魔していたらしい。

あっ、弁論の幻霊や減衰球ってそういう使い方もあったんだっけ(ガチ無知)。


個人的には、トロンやアミュレットへの勝ち方が未だによく分からないのでAssassin(※1)のトロフィーだかってスペルが来るまでは、こういう枠は減衰球を使うのかも知れない。
先日ハリーさんが書いていた通り「あくまで時間稼ぎ」でしかないが、現状ではこれが一番無難に感じている。

※1:「ass-ass-in」である。どんだけ尻穴が好きなんだよ。



お相手はtwelve01100でお送りしました。
見れない人は申し訳ありません。

さてさて、今日のモダンFNMは頑張るぞー。
白黒トークン列伝【第六十七話】天使への願い/Entreat the Angels
白黒トークン列伝【第六十七話】天使への願い/Entreat the Angels
白黒トークン列伝【第六十七話】天使への願い/Entreat the Angels
天使への願いは美しい。


白黒トークンは、なまじ半端に防御力がある事から「ギリギリまで頑張って、ギリギリまで踏ん張って、ピンチの連続」みたいな時がある。

状況は劣勢。
手札はなく、盤面にはトップから無駄ヅモした土地がいくつも並ぶ。
神は我らを見捨てたもうた。救いはないんですか?


その時ふしぎな事が起こった。

プレインズウォーカーの体内のキングストーンが太陽のマナと反応したことで、トークン達は新たなる姿"天使トークン"に変化したのだ!(ウェイカッウェイカッウェイカッ…)
天に輝くは黒き太陽(ブラックサン)。これが奇跡だ。


……と、のっけから盛り上がってみたが、明らかに最初3ターンくらいのドローで引いちゃうと雑魚である(※1)。

※1:3ターン目のドローステップ段階では土地が2個しかないので、4ターン目以降のドローステップでないと「X=1」さえ発射出来ない。


初期手札が7枚と仮定して7+3ドロー。…なので、「≒10/60」→1/6くらいの確率でこれは起こる。
4積みならもっと確率は高い。
ちなみに、引いた時に白のダブルが出せなくて打てない場合も想定され、これもこれで恥ずかしい。

非奇跡時は「5マナ4/4」とか「7マナ4/4×2」だ。常識的過ぎて弱い。
もっとこう、構築戦というものは不条理なブッ壊れを対戦相手に押し付けるようでないと苦しいのが近代MTGだ。
9マナで「4/4×3」とかもちょっと強そうに見えるが、9マナまで伸びてるからには多分負ける寸前のような気もする(※2)。

※2:こんな事を言いながらも高まる献身/Increasing Devotionを未だに使ってるのが僕だ。理屈じゃないんです。


白黒のみのデッキでの奇跡は一見不可能そうに見えるが、地下世界の人脈/Underworld Connectionsとかを使えば絶対に無理という訳でもない。
別に手掛かりによるドローでも、ジェイムデー秘本でも交易所でも構わない。
ただし、いずれの場合もかなりヘビーコントロール路線に舵を切る事になるとは思う。
個人的には骨読み/Read the Bonesで積み込むのが一番好きなのだが、今時pauperでさえ骨読みって時代遅れ感があり、つらい。


ちなみに、少し考えればわかる事だが精神ジェイスや独楽を使ったような奇跡デッキと違い、白黒だと「いっぺん手札に来ちゃった奇跡」をトップに戻す手立てがない。

……と見せかけて、なくはない。
ヴェリアナや集団的蛮行、小悪疫などのディスカード手段と有毒の蘇生/Noxious Revivalの合わせ技だ。
いずれもトークンズに入れて入らない事はないし、単品でも悪くない性能だ。

だから、ぜひ白黒でも奇跡コントロールを…!と少し思いもするが、ターミナスで味方が弾けて混ざるので、ぶっちゃけ良し悪しだ。
もしかすると払拭の一撃/Banishing Strokeの方が丸いかも知れない。

範囲が丸いし、曲がりなりにもインスタントだし……


ちなみに、一応このカードに対応するであろう天使トークンは2種類ある。
画像2の方が通常版であり、僕は単純に好きだ。セクシーだが気品がある。
でも神聖な使いである筈の天使が、太ももまで出して良いものなのだろうか。
いいぞもっとやれ。

画像3の方がプロモ版。天使のような悪魔の笑顔だ。
事実、裏面がデーモンになっている。

この事なども含めて、発売前は「アヴァシンとグリセルは両面カード」という噂も一瞬だけ流れたが真っ赤なLIEだった。
当時はストーリーの嘘バレが多く、僕は結構それも楽しみに新セットを待ったりしたものである。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第六十六話】潮の虚ろの漕ぎ手/Tidehollow Sculler
白黒トークン列伝【第六十六話】潮の虚ろの漕ぎ手/Tidehollow Sculler
潮の虚ろの漕ぎ手は美しい。


DNには幾多の「Tier1ではない」デッキの研究者がいる。
フェアリー、リビエン、LO…いくつものアーキタイプが存在し、星座のような美しさでさえある。

しかし、白黒トークンは残念ながら研究者はほとんど存在しない。
単純計算で言っても、僕は他デッキの研究者の何倍もの研究をしなくてはならない。
これは実戦も、未知のカードの採用評価などもそうだ。

………と、肩肘を張って生きていくつもりだった。


しかしmigiTさんが昨日の記事へのコメントで、以下のデッキのURLを貼ってくれた。
ttps://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/modern-ptq-2018-09-09
(15thのプレイヤーが白黒トークン)


仲間は、やっぱいるにはいるのである。
それだけでも、ここまで書いてきた事が報われる想いである。



さて、このデッキの考察である。

近年は「アグロ型じゃあと一歩勝てないなぁ」と思ったりする時も多く、コントロール型白黒トークンの優位性をうっすらと肌で感じ始めてはいたが…これは、今まで僕が見た中でも屈指のコントロール構成である。突き抜けている。

君主ソリンが真面目ソリンより多かったり、ヴェリアナが迫真の3枚採用だったり、ボブがいたり、大爆発がいたり。
これを思考停止でコピーしても強いかはわからないが、それでもこのリストは近年のメタゲームを読み解くロゼッタ石になり得る可能性は大いにある。

さて、その中から今回はデッキに4積みされている「潮の虚ろの漕ぎ手/Tidehollow Sculler」について触れるとしよう。



僕は、ぶっちゃけ長い事このカードを信頼していなかった。
せっかく白黒トークンは単除去が効かないのがウリなのに、どうして単除去で持ち味を殺されてしまいがちなこいつを使わなくてはならないのか。

特に欠片の双子/Splinter Twinが健在だった時代なんかは「単除去がないデッキは、どんなに強力だろうと双子に勝てないから雑魚」と言われ、世間のデッキはだいたい何らかの除去を積んでいた。
その時の考えが僕の中で抜けていない可能性も、ちょっとはある。

しかし、今となっては双子はいない。
それに除去に弱い生物と言っても状況によりけりだ。
例えば同盟者ギデオンはパスや四肢切断、蒸気の絡みつき等がありそうな時は突貫出来ないチキンハートと化すが、それを差し引いても悪くないし僕は使っている。

それに、考えようによっては「相手に除去を打たれても、それはそれで1ターンの延命になる」みたいな場合もあるにはある。
近頃のモダンはとにかく速くて忙しいのだ。
しかも相手が人間やカウンターカンパニーみたいな「除去を持ってない系押し付けデッキ」の場合は、漕ぎ手は単純に「手札をBANする熊」みたいになる。
難題の予見者みたいに使っていけそうだ(※1)。

※1:実際はハゲや再利用に注意が必要だ。


本当に永久追放したいカードがある場合は、cipにスタックで除去すれば「場を離れた時能力」が先に解決され永久BANが可能になる。
昔のカード特有の小技である。

ちなみに"潮の虚ろ"とはテゼレットの生まれ育ったエスパーの貧民街だ。
漕ぎ手自身、ボロをまとった魔術的な泥棒とかそういう存在なのだろう。多分。


ところで同じ役割に罪の収集者/Sin Collectorもいる。
こいつはこいつで強力だし人間デッキなどで使われる時もあるが、青白コン相手に出したら手札が「拘留の宝球、オジュタイ、ジェイス」みたいな感じでクソァ!となったので、絶対に許さない。絶対にだ。


もう一つの潮の虚ろの漕ぎ手の強さとして「今時は時間稼ぎでさえ強い」という事も挙げられる。
ストームとかは妨害がないと3killしてきたりするし、振り返ってみると、僕が先日記事に書いた赤単のトークンデッキみたいなのでさえ、炎樹族がノリノリになると3killが発生する。
そうでなくても古くはマーフォーク戦、近頃は人間やホロウワン戦とかで「あと1手あれば勝ったかも知れないのに!」は発生する。
1ターンは命より重い…!な時だって世の中あるのだ。


……というワケで、近所のメタでは人間もカウンターカンパニーもいる。
他にも除去のろくにないデッキは来る事だろう。
しばらくメインに潮の虚ろの漕ぎ手を差して、経過を見ようと思った次第である。


今回の調整は裏目らないと良いなぁ。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第六十五話】神聖なる泉/Hallowed Fountain
白黒トークン列伝【第六十五話】神聖なる泉/Hallowed Fountain
白黒トークン列伝【第六十五話】神聖なる泉/Hallowed Fountain
神聖なる泉は本日のラストミステリーである。


土曜日曜は日本選手権だった。
……とはいえ、種目がスタンダードであろうがリミテッドであろうが関係ない。
なんだっていい!モダンで知らない人と戦うチャンスだ!

家人には「俺より強い奴に会いに行く」と告げて発った僕であったが、その背中にかけられたのは「いっぱいいるだろ」という心無い言葉だった。
ハートレスである。

さておき、僕はMOをやらない事もあり、知らない人と大量に戦う機会は少ない。
実際にサイドイベントはチャンスではあるのだった。
見るがいい、僕は日本選手権でベスト8入りを果たしたぞ(※1)。

※1:八人構築の試合結果である。


しかし減衰球を増やした事が完全に裏目り、しかもデュレスを減らしたのも裏目り、とにかく結果は酷いものだった。
土地数もヘンだったのか、全試合マリガンした。

まあこんな時もある。
ここで負けた事のフィードバックを元に、次のモダンFNMで勝てばよかろうなのだ。
過程や…! 方法なぞ…! どうでもよいのだァーッ!



そんな事よりも、驚くべき事に途中で同型戦が一度だけあった。

白黒トークンの同型戦は大抵ただの「引き撃ちバトル」になりがちなので、デッキ中のパワーカードの枚数比べになりがちだ。
基本的に「相手の防御をどう抜くか」のバトルなので、得てしてPWとかエンチャの枚数比べになるのだ。

その関係もありKPゴリ押しで僕はなんとか戦いを制する事は出来た。
実力でまで勝ってたかは知らない。


しかし、その後に謎が一つ残った。

対戦相手の方が一戦目も二戦目も、ハンドなり場に「神聖なる泉/Hallowed Fountain」を持っていたのだ。


聞くと、使い道は「変身でも打消しでもない」という。
ちょっと簡単に話しただけなので、聞き間違いかも知れないが。

そこで僕は考えた。
タッチカラーである事から、多分1ターン目に使うような性質のカードではあるまい。
そしてダブシンでもないだろう。

・シングルシンボル
・(恐らく)1ターン目に使うものではない
・打消しではない
・変身でもない

使う意味があまりわからないから、多分バウンスでもないだろう。
以下が、入っていたであろうカードの予測である。

腹背+面従/Failure+Comply
呪文捕らえ/Spell Queller
広がりゆく海/Spreading Seas
瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage
思考掃き/Thought Scour
アズカンタの探索/Search for Azcanta
至高の評決/Supreme Verdict
ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria
呪文滑り/Spellskite


……まず、冷静に考えてみると一番上2つは「打消し」だった。
白黒トークンのサイドに呪文捕らえなんて、相手は結構単除去をサイドアウトしそうだから強そうだが、この事から多分ない。


広がりゆく海も、かなり白黒トークンにタッチするに適したものに見える。
土地コンボに弱いデッキなのでキャントリップのランデスは偉い。
しかしながら、恐らく入れているのならメインサイド合計で4枚になりそうな気もする。

加えて、白黒トークン使いならば白黒トークンのマナ基盤が案外シビアなのを知っている。
海は絶対枚数使ってくる。偶然かも知れないが一回も見かけないのは不自然に思う。
やはりこれも違うのか。


瞬唱やアズカンタ等も可能性はあるが、その方は軍団の上陸/Legion’s Landingや苦花を採用されていた。
スペルよりエンチャ比率が高いという事は、墓地は肥えにくい。これも違うか。
すなわち思考掃きも違うっぽいアトモスフィアがある。
加えて言うなら、リンリンをFBすると墓地が減りアンチシナジーだ。

至高の評決も、ピアスを構えながら殴ってくる魚デッキとかに苦手意識があるなら投入はあり得る。
しかし、そのデッキには残骸の漂着も入っていた。
そんなに色々入れるだろうか。翻弄する魔道士ケア?


以上の事から恐らくテフェリーか呪文滑りが本命であり、恐らく呪文滑りが真相ではないかと僕は愚考する。
テフェリーは違和感なく入るし大マイナスが強い、思考停止で入れても案外やってくれそうなくらい強い。

しかし、一方で呪文滑りはかなり丸いのだ。
無形の美徳を割りに来たインスタントを吸引したり火力を吸ったり、ヴァラクートの3点ダメージを2点に減殺したりする。タフ4が役に立つ場合もあるにはある。

補足して理由を挙げるとすると、呪文滑りなら「話すほどの事ではない」気もする。
これなら僕に説明しなかった理由もちょっとわかる。


いずれにしても真相は闇の中だ。
やっぱり、ゲームは遊びなんだから雑談を大事にするべきだった。
後悔先に立たず、か。



では、また明日ふしぎの世界でお会いします。さようなら。
お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第六十四話】激戦の戦域/Contested War Zone
激戦の戦域は美しい。


知ってる人は知っている、親和のかつての必殺兵器である。
知らない人は、覚えてね(何

「敵の攻撃が通ると奪取されてしまう」とかいうハチャメチャなデメリットを持っているが、苦花や無形の美徳、インスタントによるトークン生成などに固く守られた白黒トークンならば、案外防衛は出来る。
仮に奪われても、飛行トークン等を使って奪還も容易だ。


スタンダード時代は「鍛えられた鋼」「ゴブナイト」等のスタンとは思えないくらい速いデッキを影から支えた存在であり、要するに横並びアグロのおともだちでもある。
当時は砕けたオパモから出てきた大量のゴブリンをフルスロットルにする役目などを担っていた。

激戦の戦域自体は無色土地であるので、単色や無色デッキだと最大の効果を発揮出来るのかも知れない。


とにかく「マナが出る土地」としての信頼性はかなり怪しい。
この事から、シェフェトの砂丘との間で採用を迷うようなら「どのくらい色マナが欲しいか」をベースに考えた方が良いかも知れない。
あるいは、ゴブリンデッキにおける軍勢の忠節者/Legion Loyalistみたいに「ソーサリーのようなもの」と割り切って運用するのもテだ。

基本的には「デメリットが気にならないくらい速いデッキ」か「きちんと守れるデッキ」、そして「横並びのデッキ」で使うカードである。
やっぱりトークンズじゃないか!(歓喜)


ただし、世の中には「勝ってる盤面に蓋をする」カードがあるように、このカードは「劣勢の盤面に蓋をしてくる」事がある。
不利に立たされた上に土地まで奪われるのだ。コワイ!


色々書いたが、いずれにしても爆発力はすごい。
僕の好んで使うシェフェトの砂丘が実質5マナ(4マナ+自らをタップ)、全体サイズアップを行う種類のPW連中も4マナ。
しかし、激戦の戦域は実質2マナ(1マナ+自らをタップ)である。
4ターン目に2ヶ起動出来る可能性さえある。

土地の枠こそ使うが、カテゴリーとしては無形の美徳や盲信的迫害の類と言っても差支えはないかも知れない。


ただし、無色土地をいくつも積む程の余裕は白黒トークンにはない。
恐らく幽霊街や廃墟の地のシリーズと、どっちを積むか迷う事にはなるだろう。

以上の事から、恐らく重いトークンデッキより速いトークンデッキでの採用が一番適していると思われる。



考察ばっかしていたら、今日は面白みのない中身になってしまった。
猛省である。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第六十三話】スプリングジャック飼い/Springjack Shepherd
白黒トークン列伝【第六十三話】スプリングジャック飼い/Springjack Shepherd
白黒トークン列伝【第六十三話】スプリングジャック飼い/Springjack Shepherd
スプリングジャック飼いは怪しい。


そもそも何故畜産家がウィザードなのか。
FTはどういう事を意味しているのか。
何故、白のマナシンボル数を参照するのか。

見れば見るほど謎が増えていくだけの存在なので、僕はGATHERERにあるオラクル文を元にFTの和訳を試みた…

……が、僕の英語力では全然無理だった。
"doun"ってどういう意味の単語なのか。
"cenn "は他のカードでも訳されている単語だから「主」的な意味なのだとは思うが…

なまじローウィン次元ともなると不人気から詳しい人もおらず、分からない事だらけだ。
知らない事だらけの扉が開いてしまった。
のぞき込めばたちまち吸い込まれてしまうに違いない。


だが、今日書きたいのはそういう事ではない。
そんな事はどうでもいいんだ。 重要なことじゃない。



僕は一つの謎を追いかけていた。

【MTG】6月3日(日)日曜モダン【大会結果】
http://mintyokohamamtg.diarynote.jp/201806051106279120/


ヤギってなんだよ!


気になり過ぎて質問米を付けるも、聞き方が不躾であったためか手掛かりが得られる事はなかった。

ヤギデッキというからには間違いなくトークンデッキである。
今回は彩色などの観点から恐らく「白黒トークンブログ」としての本分は外れるであろうが、ヤギについての話をしたい。


とにかくそれからの日々、まったく同じデッキであるかは不明だが僕はTeamY’s等を巡りわずかながらもヤギについての情報を得た。
以下は、現段階で判明してるヤギデッキの詳細である。



まず確実に言えるのは、こいつを使ってヤギを生成するという事である。

Springjack Shepherd / スプリングジャック飼い (3)(白)
クリーチャー — キスキン(Kithkin) ウィザード(Wizard)

彩色 ― スプリングジャック飼いが戦場に出たとき、あなたがコントロールするパーマネントのマナ・コストに含まれる白マナ・シンボル1つにつき白の0/1のヤギ(Goat)・クリーチャー・トークンを1体生成する。
1/2



「こんなパワー0の生物をたくさん出してどうするんだよ」と思うかもしれないが、まずこれを見て欲しい。



Leyline of the Meek / 弱者の力線 (2)(白)(白)
エンチャント

弱者の力線があなたのゲーム開始時の手札にある場合、あなたはそれが戦場に出ている状態でゲームを始めてもよい。
クリーチャー・トークンは+1/+1の修整を受ける。



0ターン目に場に出て、白のダブルシンボルで、しかもヤギを強化出来るエンチャントが存在するのだ。

しかも、運良く白のダブシントリシンには「管区の隊長」「ベナリアの軍司令」などトークンのともだちみたいな奴らがいる。
徴税の大天使やブリマーズ、オーリオックのチャンピオン等もお好みで添えると良いだろう。
これでデッキの完成である。

もちろん、ニクソスからの大量マナで鏡の精体/Mirror Entityを決めたりノーン様を召喚しても良いだろう。
そっち方面も(ニクソスが無色土地なのが懸念材料だが)夢は広がる。
スプリングジャック牧場/Springjack Pastureという回復&ビッグマナの手段もあり、結構面白そうだ。

ところでスプリングジャック/Springjackというのはローウィンに生息する家畜の一種で「ヤギと羊と兎の特徴を併せ持った動物」らしい(復活したMTG wiki調べ)。

なるほど、僕は種族の中では兎は好きな方だ。
どんな可愛らしい生物なのか、トークンカードを拝見……(画像2)


なんなんすかこれ。



メンデスのバフォメットかな?(サタニズム)


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第六十二話】貪る光/Devouring Light
白黒トークン列伝【第六十二話】貪る光/Devouring Light
貪る光は美しい…けど、なんか名前が悪すぎはしないだろうか。

貪るって…今時ストロサスでも言わないと思う。


いわゆる「アタッカーを破壊」とか「アタッカーにn点のダメージ」とかの一族の一つで、召集能力を持った3マナダブルシンボルのカードだ。

召集はなんと色マナ部分も払って良いルールなので、結構トークンデッキでは0マナの除去になる事は多い。
ブロック成立後にブロッカーをタップして発射する事さえ出来る。

何がすごいって、土地しか立ってない状態から「急報(or徹頭)→ブロック成立→そいつらをタップして1マナでキャスト」とかいう不条理アクションが出来る。

攻撃を誘ってこれで追放出来たらサイコーにゴキゲンだ。
返しのターンに攻撃したり、徹頭でトークンを出してた場合は徹尾をキャストしたりも出来るだろう。


このテのスペルにしては珍しくブロッカーにも打つことが出来る。
第一メインにトークンやクリーチャーを召喚して、それらを召集コストに充てても良いかも知れない。

ちなみに警戒とも当然相性が良く、無形の美徳や黄金のたてがみのアジャニの-1とかともシナジーする。


このテのカードの基本として不利な盤面の時は性能が大きくダウンするが、それでも3マナ除去だ。最低限の仕事は果たす事だろう。
それよりも、戦闘してない生物を除去れない事の方がつらい事が多いかも知れない。
バラルとかが憎たらしく見える筈だ。


それにしてもこれはどういう呪文なのだろう。
「みんなのパワーで敵をバニッシュ!力を合わせろ邪悪をパニッシュ!」みたいなイラストをしている。
ビームを放っているのが術者だろうか、下でケチャをしている人たちが召集能力でコストを支払っていると推察される。

FTは「お前の影すら邪悪すぎて、我慢ならん。」
「なんて事を言うのだろう」とも少し思うが、それだけ邪悪なデーモンなのだろう。

最初の収録時のイラストも、アップで映ってこそいるが同じような状況なのだろう。
SFC時代のファイナルファンタジーをはじめとしたスクウェアゲーって、結構ボス敵がこういう死に方したよね。

FTは「その光に善が招かれ、その光で悪は消え去る。」
「みんなで街から暴力を追放しましょう」みたいなセレズニアイズムを感じる。
セレズニアもゲーム中では暴力大好きっ子だが。


さて、召集除去の便利さを色々書いたが、GRNでも召集持ちの忘却の輪が出ると聞く。
排斥を初めて見た時「強いかはわからないけど好きなデザインだ!」と思った。

今回は……ええと、まあ、好きでもないし嫌いでもない。
(しまった、オチがなくなってしまった)


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第六十一話】ミラディンの十字軍/Mirran Crusader
白黒トークン列伝【第六十一話】ミラディンの十字軍/Mirran Crusader
ミラディンの十字軍は美しい。


ファイレクシアを意味する緑と黒へのプロテクションを持ち、スタンダード当時は「戦争と平和の剣で4色プロテクション状態になり、攻撃成功時能力を二段攻撃で2回誘発する」とかいう悪い夢でも見ているような強さの生物だった。
一方で、ぶっちゃけ当時のスタン民は「3マナならこれくらい強くないと駄目だよね」と思っており、MTGの暗黒面の一つみたいな状態だった。


モダンでは彼は主に「ミッドレンジを倒すための突破口」として扱われる事が多いと聞く。
ミッドレンジとはどの道たいていBG、そしてBGと言えばミラクルのプロテクションの色なのだ。

しかしながら忘れてはいけない事がある。
彼は、普通に稲妻や流刑の道を受けると死んでしまうのだ。
そのため、強さはかなり相手のサイドイン・サイドアウトの内容に依存する。

例えば白黒トークンにおいては、刃砦の英雄/Hero of Bladeholdは「相手が単除去を抜いて神々の憤怒とかを入れてくる」という状況を一方的にザマァするためのサイドだ。
仮にサイドアウトしてなかった除去があっても、稲妻程度なら耐える。
投入する事に「方向性」というか「ストーリー」というか…「勝利の方程式」があるのだ。


一方、ミラディンの十字軍氏はそういう起用が可能なのか。
サイドイン出来そうなデッキと、そのデッキの使い手の取るであろうサイドプランと共に列挙していきたい。


【ジャンド】

in予測:爆薬、魂の裏切りの夜、神々の憤怒
out予測:終止、一押し

赤い除去が減るどころか、最悪増えるまである見通し。
一番ミラディンの十字軍が効きそうかに思えたジャンドでさえ、これである。
とりあえずは爆薬X=0でも魂の裏切りの夜でも死にこそしないが、多分稲妻が全部サイドアウトされる可能性はだいぶ低そうだ。


【アブザン】

in予測:滅び、爆薬、再利用の賢者、オルゾフの司教
out予測:一押し、流刑への道

そこまでミラディンの十字軍が活躍しまくるかは不明だが、ジャンドよりは効く相手のようだ。
少なくとも赤い除去がない事、そして流刑への道がサイドアウトされそうな事は結構追い風だ。


【バーン】

赤い除去がすべてサイドアウトされる可能性は300%ない。
だからといって、パスがサイドインされる可能性もほとんどないが。


【グリクシスシャドウ】

in予測:頑固な否認、激闘、憤怒、爆薬
     あとはSCMやジェイス等のアド装置…とかだろうか。
out予測:四肢切断、一押し

主力生物が軒並み黒くて回避能力がないので、結構活躍の目はある。
単除去サイドアウトからの頑固な否認のサイドインに対してザマァ出来る可能性も。
ただしアンガーがサイドインされていた場合、計画はグチャグチャになる。


【感染】

in予測:自然の要求、呪文貫き
out予測:四肢切断

サイドプランをザマァしたりは出来るが…ただ、3マナ生物で防ぐという発想自体はあまりよろしくないようには感じる。
あと、荒廃の工作員が来た場合ミラディンの十字軍とかそういう場合ではなくなる。


【青白系コントロール】

in予測:機を見た援軍、否認
out予測:流刑への道

流刑への道が抜けて「やったぜ感」こそあるが、兵士トークンで防がれてジェイスやテフェリーが間に合ってしまうに違いない。
トリココン相手の場合は全局面的にムリ。


【人間、魚、スリヴァー】

最終的に回避能力持ちが突進してくるので、もう地上戦力とかそういう問題じゃない。


【エスパーゴースト】

in予測:ノーン、エスパーの魔除け、対抗突風、ディッチャ系、滅び、爆薬
out予測:流刑への道、残忍な切断、一押し

あんま見かけないデッキであれだが、結構エスパーゴーストのサイドプランも瓦解させに行ける可能性がある。
ただ、パスがすべてはサイドアウトされない可能性や、残骸の漂着が入る可能性もある。


【エルドラージ】

バントでもトロンでもRGでもWGでも、2/2二段の生物程度では難題と相打ちがせいぜい。
スマッシャー相手には何も出来ない。


【ホロウワン】

シャドウ同様だいたいの奴が黒い。
そのため結構チャンスが…駄目だやっぱ!(稲妻と虚ろなものを見ながら)



【ヘイトベアー】

in予測:QPM、爆薬、再利用の賢者、崇拝
out予測:流刑への道

メイン戦が結構厳しめの相手の筈なので、まあまあ嬉しい。
しかもヘイトベアーはサイド後、更につらくなりそうなイメージ。いっぱい嬉しい。




うーん、この…
基本的には「置物割りや否認の類をサイドインしてきた相手に投入」が役割に見えるが、恐らく「刃砦で良いよね」ってなる。
仮に「3マナ生物が欲しい!」ってなっても、ブリマーズとかが優先されそうで…

効きそうな相手としては
アブザン、シャドウ、エスパーゴースト、ヘイトベアー
辺りだろうか。

シャドウは案外有利つく相手なのでメタカードが必要か一概には言えないが、ヘイトベアーにもしかしたら効くかも知れないというのは発見だ。

ただ、現在生物戦の中心は人間やスピリットにある。
こいつらを止めれずコンボにもコントロールにも効かない事から、今すぐ直近のメタで役に立つって事はないだろうが、いつか役に立つ考察になるかも知れない。



それはそれとして、プロモ版の絵が割と魔界村感ある。



お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第六十話】王神の玉座/Throne of the God-Pharaoh
注:今回の記事は王神の玉座についてほとんど言及しません!

王神の玉座は…オオカミだけに、群れるデッキに相性が良い。
おあとがよろしいようで。














「このカードについて今日は書こう」と考察していた時に僕は、よくない事に気付いてしまった。


王神の玉座自体は、エルフでたまに使用されたりする。

役割としては「大きなライフロスで戦闘以外で相手を倒す」という、群れのシャーマンとかみたいな罠橋を突破するための装置である。
あらゆるエルフが出たターン中に遺産のドルイド等と共謀して相手ライフを削れるようになり、考えようによっては速攻より酷い事をしてくるようになる。
よくある横並び支援置物と違い色がないのも強い。

そこで僕は「エルフってすごいデッキだなぁ。なんかリストから学べないかなぁ」と思い立ち分析をしていたのであるが、その際に気付いた。


近年、もはやトークンなんかより非トークン生物の方が横並び力が高くないだろうか。

もちろんエルフは極端過ぎる例だ。
妨害要素とかまで切り捨てて横並びを行っている以上、白黒トークンなんかよりたくさん生物を出せてもおかしくはない。

しかし、適当なバイアルやカンパニーを積んだ部族ビートダウンはどうだろうか(※1)。

※1:ホロウワンやドレッジについても色々語りたいが、絶対脱線するので割愛。

例えば白黒トークン使いのプレイヤーが2ターン目に急報を打ったとしよう。
対戦相手のプレイヤー(1t目にバイアル設置)はバイアルから1マナ生物、土地のマナから2マナ生物を展開してくる。

……なんか前々から「ブン回ってる時の魚やスリヴァーって、数でもサイズでも圧倒してくるよな」とは感じていたが、その正体はこれだ。
向こうの方が同じ事を、より強力に行ってくる。しかもそれでいてデッキの中で犠牲にしている要素はほとんどない。


ゲームをやっていて白ける瞬間は人によって色々あると思うが、「自分の
好きなキャラが何かの完全な下位互換と気付いた」時のダメージは結構あると思う。
他のデッキでも「人間でいいじゃん」とか「ストームでいいじゃん」とかはしばしばある。

まあ、それでも好きなデッキを使うわけであるが。
ゲームは遊びなんだから楽しくないと嘘だと思う。


ところで、本当に白黒トークンは生物デッキの下位互換なのだろうか。

……これは、カルドーサの再誕とか壊滅的な召喚みたいな滅茶苦茶なカードが白なり黒なりに来ない限りは、まあまあ可能性があって怖い話ではある。
そういった状況の中でトークンを並べる事の強さとしては

1、近頃はインスタントが多いので、除去などを立てながら暇な時キャスト出来る
2、リンリンや苦花、PWなどの「しつこさ」軸で戦う事が出来る
3、弱者の力線やサイズアップ手段などで、突然の打点や防御力上昇が出来る

という感じだろうか…
振り返ってみれば、全部これまでに無意識ながら出来ていた事である。

とはいえ、これからもデッキを組む際には強みのないデッキにはならないよう色々考えたいものではある。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第五十九話】無形の美徳/Intangible Virtue
屋根なくして降りしきる雨から身を守り、剣なくて敵を打ち倒し、盾なくて人を守る事が出来る唯一のもの。
そのものの名は心だ。

無形の美徳とは名も無き者たちだけが手にする事の出来る愛、友情、グルーヴ…ええとつまり、「ノリ」である。
思考は打算を呼ぶが、ノリは世界を救う。


ビーストや猫、鳥などの畜生はおろか、心がないはずのエルドラージや飛行機械、ゾンビにさえ心の美徳を伝える神聖魔法である。
……トランザムバーストかなんかなんですかね。。


とはいえエンチャントであるがために自然のままに/Natural Stateとかで粉微塵だ。
原初の世界には愛や正義などなかった。何故ならそれは畜生の世界だからだ。

自然に帰れや帰化でも割れるという事実はこの説を強く補強するものだろう。
本当の愛なんてものがそこにあるとしたら、それは脅かされ抗う、命狩るか狩られるかの戦うさだめという一つだけの答えだ。
喰うか喰われるかの運命だ。

しかしながら苦花と美徳に依存しきっていた昔の白黒トークンならいざ知らず、今は土地やPWの軸から生物を強化出来る。
そのため仮に美徳が割られようとも勝つパターンは色々出てきた(※1)。
本来、戦いに美徳など必要ないのかも知れない。もちろん、あるならあるに越した事はないが。

※1:その「サイズアップしない方向性の勝ち方」の筆頭がいわゆる「マルドゥパイロマンサー」なのではないだろうか。

ゲーム中の性能としては要するに「アンセムにプラスアルファ」の2マナ置物であり、オーパーツそのものである。
未練ある魂の回でも書いたが、ブロック構築で禁止になるくらいには悪夢めいた強さだ。
だから早くスタンリーガルにして下さい、リンリンもです。お願いします(※2)。

※2:欲を言えば、思考囲いと流刑への道もです。よろしくお願いいたします。

強さの中心はサイズアップによる打点と防御力の強化なのだが、警戒がかなりの曲者で「強化されるだけでなく、攻撃も防御も全軍を挙げて行えるようになる」というのが実際の効果の全貌だ。
「我々の群れとしての強さを見せるのです」とでも言った所か。

これを生かし、生物戦を図るデッキ相手にアンフェアな消耗戦を強いるのが白黒トークンの数少ない強みだ。
白黒トークンは別にマジモンのコントロールと比較するとアドアドしいデッキではないのだが、リンリンやPW、苦花の存在により結構どうにかなる。

防御し続けて勝っても良いし、真面目ソリンの-6紋章もなかなかエキサイティングだ。
結構人間デッキを止めれるようになり始めたので、僕は近頃調子に乗っている。
シャドウにも有利つくし、次はホロウワンを狩れるように練習したい。


……しかし肝心な時にはコンボと当たる。。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第五十八話】ヴィズコーパの守護者/Vizkopa Guardian
白黒トークン列伝【第五十八話】ヴィズコーパの守護者/Vizkopa Guardian
白黒トークン列伝【第五十八話】ヴィズコーパの守護者/Vizkopa Guardian
ヴィズコーパの守護者は美しい。


不朽の原型にもなった「一度だけ墓地からキャスト出来る」という能力を持つ一連のクリーチャー達の一人であり、その中でも

・2/2という申し分ないサイズ
・先制攻撃
・絆魂
・仮に倒されても再キャスト出来るアドバンテージ性

等から、リミテはもとより白黒を含む様々なデッキで愛され続けた、ゲートクラッシュを代表する名クリーチャーだ。

折しも当時は「エスパーコントロール」「白黒系トークンデッキ」「ドランリアニメイト」など、白黒デッキのみに限らず様々な白黒を含む3色のデッキが存在しており、しかもそれらのデッキ全てと悪くない相性を発揮していた。


せっかくだ、今回は字数もまだ大した事はないので似た境遇のカード(※1)をいくつか紹介する事にしよう。

※1:何が「似た境遇」なのかは詳しい人に教わると、すぐわかる筈だ。


・画像2

まだ記憶に新しい、イクサランの相克の名カードである。
複雑な挙動の新回避能力が非難されるなど波乱も呼んだが、その事はさておき僕はこの、イラストとテキスト、そしてフレーバーの見事な調和を高く評価したい。

これは才気ある霊基体/Gifted Aetherbornに勝るとも劣らない、新時代の夜鷲と呼んで差し支えないのではないだろうか。
一見すると夜鷲同様にモダン世界では稲妻で即死かに見えるが、swimming能力を使い何回かは防ぐ事が出来るはずだ。
リミテッドでは初手級間違いなしと名高い。


・画像3

M19に収録された、誰もが待ち望んでいたモダン用の新ピッチスペル。
打ち消しやハンデスを苦手とする様々なデッキで採用され、モダンの戦力図を書き換えた強力な打消し呪文である。
僕もエターナルブルーのサイドに使うために、スポイラーを見た瞬間4枚予約した。




……段々書くのがしんどくなってきたので、今日はここまででおしまい。
結構紹介文だけなのに疲れる作業だなぁ…これ。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第五十七話】喉首狙い/Go for the Throat
白黒トークン列伝【第五十七話】喉首狙い/Go for the Throat
白黒トークン列伝【第五十七話】喉首狙い/Go for the Throat
喉首狙いは美しい。


関係あるようなないような話だが、実は僕はプロレス技で一番好きなのは地獄突き(※1)だ。
ブッチャーもカシンも好きだったし、ファイヤープロレスリングとかでもオリキャラのフェイバリットホールド(得意技)には絶対に指定していた(※2)。

※1:喉突きの一種で、空手の「貫手」などのように真っ直ぐ伸ばした4本指で相手の喉を突く危険技。よいこは絶対真似しないでね!
※2:ガチな話をすると、ファイプロ世界の地獄突きは低威力かつ非ダウン技なのでかなり弱い。この記事をご覧の諸兄の中の誰の役にも立たない情報で申し訳ないとは思っている。


MTG世界での喉首狙いの性能は、いわゆる「恐怖/Terror」から連綿と続く2マナインスタント除去の系譜である。
カジュアルなMTGの世界でなら普通に今でも第一線級で活躍が可能だと思う。

そんな事よりイラストである。
通常版プロモ共に、なんか白ギャルみたいのが人でも殺しそうな凶暴な顔をしていて、もう一人の黒ギャルみたいな人物が「なんやこいつ、怖っ…」みたいな顔をしている。

FTも「肉体を持つことは、ミラディンでは負担を増すことになる。」とか、分かったような分からないような事が書かれている。
ファクトは最安1マナで何でも破壊出来るが生物は案外そうでもないので、僕はこれはちょっと理解しかねる話だが、一般ミラン人の間ではそういうものなのかも知れない。


ゲーム中の性能としては、残念ながら「時代の敗北者」といった趣がある。

もう、今のモダンは2マナで生物を除去する時代ではないのだ。
それが許されるのはせいぜい蛮行とか終止くらいだ。あとは焼尽の猛火とか。
制約のあるこの「2マナ除去」というカテゴリーのスペルは、歴史の移ろいの中でいつしかインフレに置いて行かれてしまいだしたのだ。


例えば頑固な否認で守られたシャドウや、人間デッキのサリアとか。
そういうややこしい奴らを2マナインスタントで葬るのはしんどい。

別に一概に「弱い」と切り捨てられるものではないが、何回も戦っていると絶対「あああああああもうやだああああああ!!!」とかなる瞬間が来る(※3)。
しかしながら「痛いんだよぉ!!」とか悲鳴を上げた所で「痛いのはわかってんだよオイオラァァァァ!!YO!!」と追加の生物やハンデスを飛ばして来るのが連中だ。
心がもう息苦しい。死んでるように生きたくない。

※3:考えてみれば、このカードがスタンリーガルだった時のスタンは蒸気の絡みつき、四肢切断、急送等が存在していた。やはりヤバい。
   一方、この頃雑魚扱いだった闇の掌握/Grasp of DarknessはBFZブロックで大きな活躍をして面目躍如を果たした。


ところでこのカードが「恐怖/Terror」の系譜であると先程書いたが、実際この2マナ除去の一族は今なお終着駅を目指して進化の只中に居る。
大雑把に言うと「恐怖→破滅の刃→喉首狙い→喪心(2マナダブルとか3マナのやつらは割愛)」だ。
進化の過程で「黒を倒せない」というリミッターを解除する事に成功するが、今度は「喉首狙い、夜の犠牲、板歩きの刑、喪心」等のように「スタンダードで絶妙に活躍し過ぎないため、倒せない生物がいる」みたいなリミッターが新しく装着された。
やっぱ世の中上手い話などないのである。


話はまたしても変わるが、僕はこの手の「制約がある単除去」の中では血の復讐/Vendettaが一番好きだ。
ヴェンデッタって名前も色気のある美人のような女性的な響きだ。

苦渋の破棄や壊滅的な召喚、はたまた苦花や燃え立つ調査に至るまで、とにかく「自分を傷付けてしまう程の強大なパワー」は強いだけでなく、儚い。
なればこそ、そこに物語が生まれる…と思ったけど、正直シャドウとかみたいな「安全なスーサイド」が普通にある現在ではニンともカンとも。

ともあれ「今日現在を最高値で通過して行こうよ/昨日まで電池を残す考えなんてないの」とか椎名林檎嬢も歌っているし、ライフを払うという行いは今も昔もエキサイティングだ。


これで、ともすれば白いカードの記事ばかり書いている当ブログの「白黒比」が僅かでも正常化されれば良いが。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第五十六話】兵士トークン/Soldier Token
白黒トークン列伝【第五十六話】兵士トークン/Soldier Token
白黒トークン列伝【第五十六話】兵士トークン/Soldier Token
兵士トークンは美しい。


急報もエルズペスも使わないプレインズウォーカーには馴染みが薄いかも知れないが、それでも機を見た援軍/Timely Reinforcementsをキャストした事がある方なら彼らに命を救われた事があるのではないだろうか。
今夜は兵士トークンの特集にお付き合いいただきたい。


……何故、画像が3枚しか貼れないんですかね。

とにかく大昔のジャッジ褒章とかまで含めると、ひたすら種類が多いのが兵士トークンだ。
古のカウンターポスト時代から、兵士達はプレインズウォーカーの戦の中心にいたのだ。

とはいえ全部は紹介出来そうもないので、今回はその中から数枚について語る事にしたい。
(残りは後日記事にするかも知れないし、書かないかも知れない)

そういえばトークンにはfoilがない物も多いが、フォイラーの方々はどうされているのか。
そもそもフォイラーは白黒トークンなんか組まないかも知れないが…少し興味深い。


・画像1
ところで、これが僕が日頃使っている兵士トークンである。

テーロスブロックには様々なイラストの兵士トークンがあり目移りするが、この「闇から出てくる兵隊」系の兵士はいかにも急報的なアンブッシュのアトモスフィアを感じる。
収録セット的に太陽ペスかリオッドの福音者/Evangel of Heliodの仲間なのは間違いないが、こんな闇に紛れて生きてそうなヒューマン(※1)がどっちから生成された味方なのか気になる所だ。

※1:適当に「ヒューマン」と言ったが、厳密には兵士トークンには兵士以外の種族はない。
鎧の中身がエルドラージやドラえもんの可能性は0ではない。
もしかしたら人型に固まった植物か昆虫って事だって…アルチンボルドの絵みたいだな。


・画像2
アラーラの兵士。
恐らくはバントの民だろう。
バントに騎士以外の戦う職業がいた事に、いまさら気付かされる。

機を見た援軍をキャストするにしても、どうせ助けて貰うなら僕はバントの兵士に助けられたいと思っている。
彼らなら助けるついでに手当てしてくれたり、おにぎりやサンドイッチでも持ってきてくれたりしそうで…いや、そもそも機を見た援軍というスペルそのものがそういう効果ではあるわけだが。

それはそうと、彼は何故か槍を持っているのに剣を持った兵士トークンと同じ戦闘力だ。
バント人特有の「正々堂々過ぎて弱い人」なのかも知れない。
もちろん雨の中、傘をささずに踊る人がいてもいい。自由とはそういうものだ。
そういう不器用さは、僕は好きだと断言出来る。


・画像3
M13の兵士。

長ドスを掲げて月に吼えている。
紛うことなき狂犬である(※2)。

イラスト的には背景も構図も好きだが、僕はこいつと一緒に仕事をしたいとは思わない。
人を殺すのが好きで兵隊やってそうな兵士トークンだ。

※2:もしかして「誓おう!この剣にかけて私は負けない!!」とかやってるのかも知れないが。もしそうだったらゴメン。


・太陽ペス回に画像を貼った兵士トークン(http://romsen.diarynote.jp/201808101725468221/
体感では一番人が使ってるのを見る兵士トークンだ。
手に入りやすく、しかもまあまあ格好良い。
それにしてもどことなくストームトルーパー感を感じる。


・機を見た援軍回に画像を貼った兵士トークン(http://romsen.diarynote.jp/201808111327251082/
強そうだし仕事出来そうだが、よくよく見ると物語のちょうど良い所で裏切りそうな顔をしている。
もちろんそれを勘付いたうえで重用するのもクレバーだし物語性を感じるが、僕にはそれは出来そうにない。
後ろから主君を刺した挙句、その刃をひねって確実に殺してきそう。


・急報回に画像を貼った兵士トークン(http://romsen.diarynote.jp/201806132005527479/
かなり世紀末感のあるファッションの兵士だ。
ラオウ軍か修羅の国の兵隊なんだろうか。

その事はさておき、ポータル世界の兵士だか騎士だかも持ってたけどこういう分厚い大雑把な剣は結構見栄えして好きだ。
分厚いけど大剣じゃないやつ。


現状は僕は(画像1)の兵士を使っているが、いずれ(画像2)の方を手に入れたいと思っている…でも探すとあんまないんだよね、こやつ。

というか、こんな記事書いといてなんだが近頃は急報を徹頭/徹尾に差し替えたので、ぶっちゃけ兵士トークンは機を見た援軍以外では使わなくなってしまった。
ゲームボーイの時代に爆裂戦士ウォーリアが好きだった影響だろうか、気が付くと最近は荒野の確保/Secure the Wastesも含め、戦士トークンばかり使っている。


お相手はtwelve01100でお送りしました。
白黒トークン列伝【第五十五話】思考囲い/Thoughtseize
白黒トークン列伝【第五十五話】思考囲い/Thoughtseize
白黒トークン列伝【第五十五話】思考囲い/Thoughtseize
「すべての夢は生命あふれた収穫だ。
 だけど私は、古ぼけて意味ありげで、
 何かに取り付かれたような夢が好きだね。」


以前「強迫/Duress」の回の時に少し触れたが、強迫は捨てられない物の幅が広く、コジ審は強カードを得てして捨てられない事から「序盤の立ち上がりをつまづかせる」のが近年の主な役割だ。
これらと比較すると思考囲いは「モダンのwill」と例えられるように一番何でも捨てれるハンデスである。


さて、僕はしばしば「すぐ今引きされるのでハンデスは飽くまで時間稼ぎ」とハンデスを捉える。

果たして本当にそうなのか。
加えて言うなら、本当に「何でも捨てれる必要があるのか」。
今回は素人考えではあるが確率論なども交え、つらつら仕事中に愚考した成果を記しておきたい。


まず相手の4積みのカードを1ターン目に捨てたと仮定して、相手がまったく同じカードを引く確率は3/53…つまり「≒1/18」だ。
有り得なくこそないが、可能性はかなり低いと見て問題はないだろう。


しかし、役割が同じカードが複数あった場合はどうだろう。


わかりやすい例で言うと緑トロン。

・森の占術/Sylvan Scrying
・探検の地図/Expedition Map
・引きたいと思っているトロン土地

と、(疑似的に)同じ役割のカードが3枚ある。
ここに先程の式を当て嵌めると、一枚ハンデスしたとして11/53…つまり「≒1/5」。
これも「今引きが有り得なくはないけど可能性は低い」状態であり、やはりハンデスした甲斐はまあまああるようだ(※1)。

※1:もちろんターン毎のドローや古きものの活性、彩色のドロー等を計算に入れていないので、もう僅かに今引き率は高いとは思う。


せっかくの苦手デッキの分析だし、更に別角度からも見てみたい。
トロンのハンドから「土地サーチとパワーカードのどちらを優先して捨てるべきか」。

一般的な緑トロンであれば、恐らく忘却石かウギンで白黒トークンを殺す事が出来る…彼らはだいたいトータル6枚(忘却石4のウギンは2と仮定)くらいだろうか。

そこに加えて「対処可能だけどやべーやつ」を加えて考えよう。
ウラモグ2、バリスタ2、ワムコ3、カーン4枚…11枚だろうか(※2)。

※2:実際はウラモグとカーンは最速でないならそこまで怖くはない気もする。また、ワムコはパスでどうにかしたり飛行でスルーしつつ殴って勝ったり出来るので本当に脅威か分からない。

こいつらはぶっちゃけ古きものの活性から余裕でどれかは出てくるので、それも加えると15枚。
本当に脅威なやつら6枚も合わせると21枚で、やはりヤバい。
ここから考えるに、だいたいは「脅威をどうにかするよりも土地揃えるのを妨害した方が無難」という一般論は正しい事が証明された気はする。


ちなみに私見だが同じ考察をアミュレットコンボに向けると…

コンボパーツ:護符と活性→計8枚
    脅威:いっぱい枚

こやつもマナ基盤を邪魔した方が無難そうだ。


逆にブリーチタイタンは…

土地加速:いっぱい枚
  脅威:タイタン4、突破4、スケシ2の計10枚

もしかするとフィニッシュ手段を捨てた方が早いのだろうか。
上記2ケースだけなら「ハンデスって、もしかしてコジ審だけでイナフ?」という結論も考えられたが、普通に相手によりけりなんだろうな。


ちなみに、その他のやつらは結構金太郎飴感あるので「その時一番ヤバそうなのを捨てる」で正解だと思いました(適当)。


「知識とは時に重荷となる。解放せよ。
 お主の恐怖を残らず私に解き放つのだ。」


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